
中国海警局は2026年2月1日、初のプロモーションビデオ(PV)「執法於海(海における法執行)」を公開し、沖縄県尖閣諸島(中国名:釣魚台)周辺海域における活動映像を初めて公表した。この映像には、海警局の艦船と尖閣諸島が同一フレーム内に収まる「同框」と呼ばれるカットが含まれており、同諸島周辺での恒常的な活動能力を国内外に誇示する狙いがある。中国メディアは、これが海警局による尖閣諸島執行現場の初公開映像であると報じている。
映像内では、海警局の「1306艦」をはじめとする複数の艦船が登場。島の植生がはっきりと確認できるほど極めて近い距離を巡航する様子が詳細に記録されている。中国側専門家は、これらの映像について「一時的な進入ではなく、持続的かつ安定的な領海内巡航を反映したものだ」と分析している。また、映像内のメッセージでは、近年の日本政府による台湾問題への関与や尖閣諸島に関する言動を「権利侵害や挑発行為」と厳しく批判し、中国側が断固として抵絶する信号を送っている。
高市政権の対中政策と「台湾有事」を巡る摩擦
今回の映像公開の背景には、昨年末から続く日中関係の急激な悪化がある。特に、日本の高市早苗首相が「台湾有事は日本有事」との認識を改めて強調した一連の発言は、北京当局の強い反発を招いた。〖特集〗高市首相「台湾有事」発言で日中関係悪化 … 中国海警船が釣魚台(尖閣)周辺で常態化(内部リンク例)。日中関係が極めて冷え込む中、中国側は宣伝活動を通じた圧力を強めており、海警局による映像公開はその一環と位置付けられる。
中国海警局の張建明局長は1月30日、昨年の同諸島周辺海域における巡航日数が計357日に達したことを明らかにした。これはほぼ1年を通じて尖閣周辺に艦船を配備していることを意味し、実効支配の既成事実化を推し進める姿勢を鮮明にしている。中国海警船、60日連続で尖閣周辺航行(内部リンク例)。張局長によれば、過去5年間で釣魚台領海内での巡航を134回組織したという。
「法執行」の既成事実化と多角的な海洋戦略
中国の戦略は、尖閣諸島周辺だけでなく、東シナ海、南シナ海、さらには台湾周辺海域までを視野に入れた包括的な「法執行」の常態化にある。今回の映像では尖閣諸島以外にも、南シナ海での「権利維持・法執行」の場面が複数公開され、特に2024年6月17日に仁愛礁(アユンギン礁)で発生したフィリピン軍関係者との衝突事案なども大きく取り上げられた。中国海警船4隻が尖閣領海航行 石垣市の調査船追尾(内部リンク例)。
また、中国側は地図や地名表記、国内法整備を通じても主権の正当化を試みている。地図に尖閣諸島の記載なし、無印良品など調査(内部リンク例)。こうした多角的なアプローチに対し、日本側は岸防衛相が中国に自制要求 尖閣諸島領海進入巡るテレビ会議などを通じて抗議しているが、中国海警船、尖閣諸島領海を6日連続で航行といった事態は常態化しつつある。
今後、日中両国間では偶発的な衝突を避けるための対応が急務となる一方、中国側が「法執行」という名目で領海内巡航を継続することは確実視される。尖閣諸島を巡る情勢は、日本の高市政権による強硬姿勢と、中国側の海洋戦略が正面から衝突する緊迫した局面が続くと予想される。
[出典]
- 首次公布執法畫面 海警與釣魚島「同框」 | 星島頭條
- 繼續施壓日本 陸釋出釣魚台巡航畫面 | 聯合報
- 中共官媒:中國海警首次公布釣魚台執法現場畫面 | 中央社
- 中国海警发布首部宣传片,公布在钓魚岛领海内巡航画面 | 澎湃新闻
[関連情報]
- 中国海警船、60日連続で尖閣周辺航行
- 〖特集〗高市首相「台湾有事」発言で日中関係悪化 … 中国海警船が釣魚台(尖閣)周辺で常態化
- 中国海警船4隻が尖閣領海航行 石垣市の調査船追尾
- 岸防衛相が中国に自制要求 尖閣諸島領海進入巡るテレビ会議
- 中国海警船、尖閣諸島領海を6日連続で航行
- 地図に尖閣諸島の記載なし、無印良品など調査
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