江西省・滬昆高速道路で多重玉突き衝突事故 1人死亡15人けが 路面凍結でスリップ

寒波が招いた悲劇:江西省・滬昆高速道路での多重衝突事故

2026年1月21日19時頃、江西省萍郷市の滬昆(上海ー昆明)高速道路において、大規模な多重衝突事故が発生した。事故現場は同市安源区の曾家高架橋付近、湖南方向970km地点である。強い寒波の影響による急激な気温低下と雨雪が重なり、路面がブラックアイスバーン状態に凍結していたことが事故の直接的な引き金となった。

江西省の交通警察当局による公式発表では、この事故で1人が死亡、4人が負傷したとされている。しかし、現地メディアの「星島頭條」などは、地元の三級甲等病院への取材に基づき、計15人の負傷者が搬送され、一部が入院治療を受けていると伝えており、被害状況の把握に情報の開きが見られる。多車連環事故の性質上、現場での救護活動が進むにつれて被害者数が更新されるケースは少なくないが、夜間の高速道路という過酷な状況下で救助活動は困難を極めた。

ドライブレコーダーが捉えた凄惨な現場:相次ぐ二次被害の恐怖

現場の状況は、SNSやニュースサイトで公開されたドライブレコーダー(車Cam)の映像によって、その凄惨さが浮き彫りになっている。映像には、低温で滑りやすくなった路面で制動を失った車両が次々と前方車両に追従して衝突する連鎖的な状況が記録されていた。

特筆すべきは、大型バスが関与した二次被害の深刻さである。映像によると、1台目の大型バスが前方の事故車を避けようとしてハンドルを切った際、緊急車線(路肩)に立っていた人物を車体後部で跳ね飛ばし、倒れたまま動かなくなる様子が映っている。さらに、後続の別の大型バスが他車と衝突した際には、車体と路面の間から激しい火花が散り、一時は火災の発生も危惧される状況であった。被災車両から運転手や乗客がパニック状態で降車し、安全な場所を求めて避難する姿は、冬期の高速道路における事故の恐ろしさを象徴している。

中国全土で相次ぐ冬期の玉突き事故:政策と安全管理の課題

今回の江西省での事故は、決して孤立した事象ではない。中国では冬期、急激な寒波による路面凍結や濃霧が原因で、数十台から100台規模が絡む玉突き事故が頻発している。これに対し、公安交通管理部門は「铲冰除雪(除雪・除氷作業)」を強化し、主要な高速道路のリアルタイム監視と早期警戒システムを運用している。

しかし、広大な国土を持つ中国において、急激な気象変化にすべてのドライバーが対応するのは容易ではない。今回の事故でも、交通警察は事前に萍郷市を含む10市25区間を凍結の高リスク地点として特定し注意を喚起していたが、結果として大規模な事故を防ぐことはできなかった。背景には、冬用タイヤの装着率の低さや、凍結路面における急ブレーキなどの不適切な運転操作、さらには視界不良時における車間距離の保持不足といった課題が依然として根深く存在している。

当局は現在、今後2日間も江西省全域で雨雪・凍結天候が維持されると予測しており、ドライバーに対しては最寄りのサービスエリアでの待機や、高速道路からの早期離脱を強く促している。

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