雲南省鎮雄県の大営炭鉱でガス突出、4人死亡3人不明 相次ぐ「人災」の背景を分析

雲南省鎮雄県の大営炭鉱でガス突出事故が発生、7人が死傷

2025年12月24日午後8時10分ごろ、雲南省昭通市鎮雄県五徳鎮に位置する大営炭鉱において、深刻な「石炭・ガス突出(アウトバースト)」と疑われる事故が発生した。鎮雄県政府新聞弁公室の25日の発表によれば、この事故により作業員7人が行方不明となった。発生直後から省・市・県の各レベルで緊急応急対応が始動し、鉱山救護隊、消防、エネルギー、保健衛生などの部門が総力を挙げて救助活動を展開したが、25日午前までに4人の死亡が確認された。現在も残る3人の捜索が全力で続けられている。

中国メディアの中国新聞網(云南镇雄一煤矿发生事故致4人死亡)などが報じたところによれば、現場では犠牲者の善後策と事故原因の調査が同時並行で進められている。事故が起きた鎮雄県は雲南、貴州、四川の3省境界に位置し、同省で最大の人口を抱えるだけでなく、石炭資源が豊富な地域でもある。しかし、その一方で炭鉱事故のリスク管理が極めて重要な課題となっている。

厳命と行政処分の直後に起きた悲劇

今回の大営炭鉱の事故において特筆すべきは、事故直前に徹底した安全指導が行われていた点である。12月2日には鎮雄県の楊緒春県長が自ら現地を視察し、炭鉱側に対して安全生産を最優先事項とし、国や省の安全基準を厳格に遵守するよう厳命したばかりであった。

しかし、企業の内部管理には深刻な瑕疵(かし)があった可能性が高い。企業情報サイト「天眼査」によると、同炭鉱を運営する鎮雄県大営煤礦有限公司は、2025年10月15日に国家鉱山安全監察局雲南局から「炭鉱安全規程」違反などで行政処分を受けていた。この際、9万元(約200万円)の罰金を科されていたが、そのわずか2カ月後に今回の重大事故を招いたことになる。

中国では近年、エネルギー安全保障の観点から石炭の増産が求められる一方で、中国で4日間に2件の炭鉱事故が発生し12人が死亡するなど、生産優先の陰で安全対策が疎かになるケースが後を絶たない。大営炭鉱においても、形式的な是正報告の陰で、現場の危険源が適切に排除されていなかった疑いが拭えない。

「人災」の系譜と炭鉱安全政策の限界

ガス突出事故は、地圧の増大やガスの噴出によって大量の石炭が瞬間的に吹き出す災害であり、事前のモニタリングが不可欠である。鎮雄県では、2024年6月7日にも平頂山炭鉱で同様のガス突出事故が発生し、3人が死亡している。この「6・7事故」の調査結果では、炭鉱側が警報を無視してセンサーデータを改ざんし、入坑人数を隠蔽していたことが判明し、明確な「人災」として43人が法的・行政的責任を追及された。

過去にも河南の炭鉱で13人が死亡したガス突出事故などが発生しているが、データ改ざんや報告の遅延は業界の構造的な問題といえる。当局は「国家鉱山安全生産条例」の施行などを通じて罰則を強化しているが、地方の零細・中堅炭鉱では利益を優先する体質が根強く残っている。

今回の事故を受け、政府は改めて全県的な安全点検を強化する方針だが、二酸化炭素突出による死傷事故重大な危険性を指摘されながら操業を継続した黒竜江省の事例のように、現場の執行力が伴わなければ悲劇は繰り返されるだろう。大営炭鉱の事故原因調査において、再びデータの改ざんや管理不備が発覚するかどうかが焦点となる。

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