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中国17省で高流行水準 A型H3N2が全体の95%超を占める
中国でインフルエンザが急速に拡大している。中国疾病予防控制センターが2025年11月27日に公表した「第47週哨点監測状況」によれば、全国の外来・救急におけるインフルエンザ様疾患の陽性率は45%近くに達し、流行全体は中程度、17省が高流行水準に入った。中国国家流感センターの王大燕主任は、全国的な流行ピークが12月上旬から中旬に到来する可能性が大きいと述べた(出典:[France24/RFI](https://www.rfi.fr/cn/%E4%B8%AD%E5%9B%BD/20251203-%E8%BF%91%E6%97%A5%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E5%A4%A7%E9%99%86%E7%94%B2%E6%B5%81%E7%96%AB%E6%83%85%E6%97%A5%E8%B6%8B%E4%B8%A5%E9%87%8D))。
流行の中心はA型H3N2で、検出されたインフルエンザの95%以上を占める。A型H1N1およびB型も少量ながら併発しており、学校・幼稚園・高齢者施設など、人が密集する場所で集団感染が相次いでいる(出典:[中央社](https://www.cna.com.tw/news/acn/202512030340.aspx))。
北京市や上海市では小児病院が連日の混雑となり、急患が殺到。中国メディアは「検査部門は業務逼迫状態」だと伝えた。山東省や河南省ではインフルエンザ脳症を含む重症例への警戒が強まり、河南省では11月中旬、3歳男児が39.8度の高熱で「普通のかぜ」と誤診され、翌日に死亡。後の検査でA型(H3N2)だったことが判明した。
見出しタイトル2:子どもと青少年が半数 感染の増幅要因に
中国新聞週刊の報道(11月28日)では、北京市の幼児が40度の高熱でH3N2と診断されたケースが紹介された。復旦大学附属中山医院によれば、発熱外来には毎日100人以上が受診し、その3分の1がA型インフルエンザだった。11月17~23日の1週間だけで全国1234件の集団感染が報告され、99.7%がH3N2だったという(出典:[観察者網](https://www.guancha.cn/politics/2025_12_03_799243.shtml?utm_source=chatgpt.com))。
広東省人民医院によれば、患者の約50%が子どもと青少年で、老人は重症化リスクが高い。H3N2は抗原変異が速く免疫逃避が起きやすいこと、近年H1N1が主流で集団免疫が低下していたことが流行を後押ししている。
京東集団のデータでは、11月17〜23日にオセルタミビルは前週比4.5倍、マルボキサビルは5倍の売上となり、治療薬の需要が急増した。
見出しタイトル3:重症化リスクと医療逼迫 専門家が早期受診を促す
上海児童医学中心は、子どもの重症化には注意が必要だと警告する。持続高熱、けいれん、嘔吐、意識低下などがあれば、インフルエンザ脳症(急性の重い脳症)につながる危険がある。ワクチン未接種の子どもに重症化が目立つという。
医師らは「高熱が一度下がっても、すぐに再上昇する場合は重症化のサインであり、早期受診が重要」と強調する。オンライン診療や抗原検査の普及で受診が遅れるケースもみられ、専門家は「重症化の兆候を見逃す可能性がある」と懸念を示した。
[出典]
- France24(RFI)
- 中央社
- 観察者網(GUANCHA)
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