米連邦捜査局(FBI)のカシュ・パテル長官は12日、先週の北京訪問で中国とフェンタニル対策に関する重要な合意を得たと明らかにした。中国はフェンタニル製造に用いられる13種類すべての前駆体化学品を「易製毒化学品」として指定し、規制リストに追加する。また、これらの原料を扱う7つの化学品子会社についても厳格な監督を実施することで合意した。
パテル長官は、この措置がメキシコなどの麻薬組織に原料が流出する供給ルートを断つうえで重要だと強調し、「米国人の命を奪ってきたフェンタニル供給網を断ち切る歴史的成果だ」と述べた。
中国商務部は10日、米国・メキシコ・カナダを《特定国家(地域)目録》に追加し、これら3カ国向けに輸出される13種類の化学品を輸出許可制に変更すると発表した。他国への輸出は許可不要のままだが、規制対象外の化学品も生産・輸出管理を強化し、違法市場への流入を防ぐ方針を示した。
さらに、輸入国の法規に従わない輸出行為は刑事責任や制裁につながる可能性があるとして、関係企業にリスク意識の向上を求めた。
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パテル長官は「この成果は両首脳の直接対話によって実現した」と述べ、政権全体の外交努力を評価した。
FBIの押収量は年間1900キロ 致死量換算で1億2700万人分に相当
パテル長官によると、FBIは2025年に入ってから約1900キログラムのフェンタニルを押収し、前年同期比31%増となった。これは致死量換算で1億2700万人分に相当し、米国内での依存症・過剰摂取の深刻さが改めて浮き彫りになっている。
今回の規制強化は、国際的な犯罪ネットワークの遮断を目指す米中の協力姿勢を示すものであり、両国関係改善のシグナルとして受け止められている。を背景に生まれたもので、両国関係の改善を示す重要なシグナルとして受け止められている。
【出典】
「FBI局長宣布 中國已同意阻止芬太尼相關化學品流通」
https://hk.on.cc/hk/bkn/cnt/news/20251113/bkn-20251113064048291-1113_00822_001.html
【関連情報】
中国がフェンタニル原料の規制強化に同意
https://www.alertchina.com/36456728-2/
中国、フェンタニル前駆体の輸出規制を強化
https://www.alertchina.com/post-33509/
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https://www.alertchina.com/post-33398/#google_vignet

