広州の名門、華南理工大学キャンパスで車暴走 18歳新入生が誕生日に死亡 

事故の概要

2025年9月27日夜、広州市番禺区の華南理工大学大学城キャンパス内で、乗用車が歩行者2名をはねる事故が発生した。午後9時40分ごろ、小谷囲街道中環東路近くの住宅区内道路で発生し、1人が死亡、1人が負傷した。警察は運転者・金某を現場で拘束し、酒気帯び運転や薬物使用の可能性は排除している。

死亡したのは電力学院電気系専攻の新入生・陸さん。入学から20日目で、当日が18歳の誕生日だった。負傷者については、芸術学院舞踊専攻の学生・盧さんや容疑者の母親が巻き込まれた可能性があるとの未確認情報もある。

現場と目撃証言

事故現場は D4 教員宿舎と C3 学生宿舎の間の道路。夜間は照明が暗く、道幅も広くない。目撃者は「大きな衝突音を聞いて外に出ると、人が倒れていた。学生が取り囲み混乱した」と証言した。通報を受けた警察と大学関係者が対応した。

SNSや校内流出情報によれば、運転者の金某は芸術学院所属の教員で、事故当時は時速80キロで走行していたとされる。ただし公安発表では被疑者や被害者の身元は明らかにされておらず、正式な確認は取れていな

広東省では、2024年11月に珠海市で車両が暴走し、35人が死亡、43人が負傷する惨事があった(記事)。この事件は明確に無差別襲撃とされ、全国に衝撃を与えた。


一方、今回の華南理工大学の事故については公安当局が「交通事故」として捜査を進めており、意図的な襲撃と結びつける根拠は示されていない。

中国各地で頻発する車暴走事件との比較

中国では、車両による暴走事故・襲撃的衝突事件が複数報じられてきた。以下に主な事例を列挙する:

年月地点事件概要・死傷者備考
2024年11月広東省珠海市運転車が人群に衝突し、35人死亡・43人負傷無差別襲撃とみなされ、注目を集めた事案。警察が犯人拘束。中国新聞+2香港01+2
2024年(別例)広州歩行者6人が負傷、「無差別襲撃」との指摘も広州での暴走・衝突事件の一例。ウィキペディア
2024年北京小型車が暴走、児童含む多数が負傷詳細発表が乏しいまま報道される。ウィキペディア
2024年福建省交差点で乗用車暴走、2人死亡故意性が疑われた地域的な事案。ウィキペディア

これらの事例は、いずれも車両が人の群れに衝突した事件として報じられており、一部では意図性や無差別襲撃性が疑われた。とはいえ、本件・華南理工大学での事故は、公安当局が正式に「交通事故」として扱っており、無差別襲撃との関係をうかがわせる証拠は現時点で公表されていない

珠海暴走事件、35人死亡・43人負傷(alertchina)

広州で車暴走、歩行者ら6人負傷(alertchina)

北京で小型車暴走、児童ら多数負傷(alertchina)

福建・交差点で乗用車暴走、2人死亡(alertchina)

学生の反応と大学への批判

事故後、学生は SNS や投稿を通じて「なぜキャンパス内で自動車通行を禁止しないのか」と大学側に説明を求めている。極目新聞は大学関係部門への問い合わせを複数回試みたが応答は得られなかった。今回の事故は、大学の安全管理体制・交通規制措置に対する疑問を突きつけるものとなっている。

今後の焦点

警察は金某の運転行為、速度、事故直前の挙動などを含めて調査を進めている。大学側がキャンパス交通の安全方針をどう改めるかが今後の焦点となる。責任の所在、処分、再発防止策などについては、続報が待たれる。


出典・参考文献

  • “华南理工大校内车祸传18岁新生生日当天不幸遇难” Wenxuecity 文学城
  • “华南理工大学校内车祸 传18岁新生生日当天不幸遇难” 香港01 文学城+1
  • 新华社:广东珠海驾车撞人事件造成35人死亡43人受伤 中国新聞
  • “珠海体育中心越野车撞人 35死43伤” 香港01 香港01
  • 珠海車暴走事件(Wikipedia “2024 Zhuhai car attack”) ウィキペディア
  • Wikipedia “车輛衝撞攻擊” による類型・事例一覧 ウィキペディア
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