大雨の河南鄭州で冠水　市が経済活動や授業停止指示

　中国メディアの極目新聞などによると、中国南北部で続いていた豪雨の雨域が７日、河南省へ移動し、同省の省都・鄭州市では深刻な冠水が発生した。市当局は午後１時、全市での操業、営業、授業、公共交通運行、屋外集会を即時停止する強制措置を緊急発表した。

　市内では多くの道路が太ももに達するほど冠水し、車両が相次いでエンスト。複数の路線で高架橋下やアンダーパスなども浸水した。歩行者の通行も困難になった。一部では店舗内まで浸水した。鄭州の交通警察は、冠水区間を極力迂回し、安全を確保するよう呼びかけた。

　動画では、高架橋下で歩行者が太ももまで浸かりながら歩き、電動バイクが水をかき分けて進む様子や、乗用車が水中で立ち往生する場面が映っている。

　別の動画では、道路脇の企業の正門前に遮水板と土のうが積まれ、浸水を食い止めるもようが映されている。社員は通行人や取り残された歩行者に敷地内での休憩や雨宿りを呼びかけ、感電に注意するよう促し、水が引くまで待つよう案内していた。

　鄭州市洪水防止・干ばつ対策指揮部は同日午後1時、防災対応レベルを4級から3級に引き上げた。鄭州市気象台は午後０時３７分、大雨警報を4段階で上から3番目の黄色から2番目のオレンジに格上げし、市内の一部で70ミリ以上、地点によっては100ミリを超える恐れがあると予測を示した。雷雨や強風などの激しい気象も伴うとしている。

　市民の間では、今回の豪雨が2021年７月に河南省で発生し、全省で死者・行方不明者が約400人、鄭州の地下鉄浸水被害をもたらした豪雨を想起させるとの声が上がった。「中国は最近どうしたのか、各地で豪雨ばかりだ」との書き込みもあった。

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