深センで激しい雷雨、市全域で道路冠水　東莞でも

　中国広東省深セン市は5日未明、強い季節風の影響で激しい雷雨に見舞われ、市全域で道路が川のように冠水し、場所によっては水深がひざに達した。香港メディアの星島日報が伝えた。

　深セン市気象台は5日午前4時13分、2018年の超大型台風22号（マンクット）以来7年ぶりに、全市に最高レベルの大雨赤色警報を発令。8月4日20時から5日5時までの平均降水量は84ミリ、最大は龍崗区崗頭観測所で208.3ミリに達した。

　5日午前7時30分には雨が一時的に弱まり警報を黄色に引き下げたが、この時間帯はちょうど出勤時間。市民からは「市民の安全を軽視している」との批判が殺到し、9時40分には再び全市の黄色警報をオレンジ色に引き上げた。ネットには「出勤時間に警報が下がり、会社に着いたら上がる。いつもそうだ」、「あまりにばかばかしい」、「死者が出ている。気象台は責任を負え」など怒りや皮肉が広がった。

　深セン市内各所で深刻な冠水が発生し、歩行者のひざまで浸かる水位や、車両が水に浸かる光景が見られた。
　広東省の東莞市でも4日、局地的に激しい雨が降り樟木頭地区では24時間の雨量が431.7ミリに達した。道路は広範囲で冠水し、自動車や電動バイクが水中に取り残された。

　東莞市気象台は5日昼から夜にかけても大雨から暴雨が続くと予測し、6～7日も中規模の雷雨や局地的な大雨が見込まれている。