ドイツの国際公共放送ドイチェ・ベレ(DW)によると、中国の習近平国家主席は20日、チベット自治区成立60周年の記念行事に出席するため自治区の首府ラサを訪れた。最高指導者としてのチベット訪問は2回目となる。

新華社によると、習氏は20日に自治区幹部との会合で「チベットの政治安定、社会安定、民族団結、宗教調和を保つことが第一だ」と発言した。
習氏は2021年7月にもチベットを訪問しており、今回と同様に「各民族の幹部と民衆を党に従わせ、党の路線に従うよう導く」と述べていた。
中国国営メディアは今回の訪問を大きく報じ、ラサの街では「節日ムードに包まれ、住民が紅旗やハダを手に習主席を歓迎した」と伝えた。中国中央テレビは習氏を「人民の領袖」と呼び、「その関心は春風のように高原の隅々まで行き渡る」と表現した。
チベットでは2008年北京五輪の直前に大規模な抗議活動が発生し、その後焼身抗議が相次いだ。国際機関は人権と文化への弾圧が続いていると批判している。
チベットはインドと国境を接し、戦略的に重要な地域とされる。豊富な天然資源を抱え、特に水力発電の潜在力が大きい。習氏はヤルンツァンポ江の大規模水力発電所や道路整備などインフラ建設を視察し、「チベットの高品質な発展を後押しする」と語った。
◇出典

“自治”六十周年,习近平访问西藏 – DW – 2025年8月20日
习近平周三抵达拉萨,出席西藏自治区成立60周年庆祝活动。他要求“引导各族干部群众听党话、跟党走”。

習近平:治理西藏首要保持政治安定社會穩定 | 兩岸 | 中央社 CNA
中共總書記習近平今天在西藏說,「治藏、穩藏、興藏」首先是要保持西藏的「政治安定、社會穩定、民族團結、宗教和順」,並要推廣普及國家通用語言文字,且要按照系統推進「宗教中國化」等要求,引導藏傳佛教「與社會主義社會相適應」。