中国製PHVへの追加関税、独政府内で賛否 10月に立場決定へ

ドイツ政府は8月31日、中国製プラグインハイブリッド車(PHV)への追加関税を欧州連合(EU)内で推進するかどうか、まだ決定していないと説明した。環境省が導入を支持する一方、経済省は反対している。メルツ首相は10月に政府としての立場を固める方針を示している。

ドイチェ・ウェレ(DW)中国語版が9月1日に伝えた。コルネリウス政府報道官は8月31日、ベルリンで、関税をめぐる議論は続いており、国内の自動車業界とも緊密に意思疎通していると述べた。10月に予定されるのはドイツ政府の方針決定で、関税の発動日が決まったわけではない。

環境省はEVと同程度の課税を支持

DWによると、シュナイダー環境相は、中国製の純電気自動車(EV)には補助金の効果を相殺する追加関税が課されている一方、PHVは対象になっていないと指摘。PHVにもEVと同程度の関税を課すべきだとしている。

環境省報道官は、中国が特にハイブリッド車に多額の補助金を供与し、欧州市場の競争にも影響を及ぼしていると主張した。同省は市場のゆがみを是正する措置を支持しているが、経済省は追加関税に反対しており、政府内の調整が続く。

EUでは6月に検討が表面化

中国製PHVへの追加関税は、EUでも既に検討が報じられていた。台湾の中央社が6月19日、ロイター通信を通じて伝えたドイツ紙ハンデルスブラットの報道によると、欧州委員会は課税の準備を進めていた。対象として挙げられたのは、比亜迪(BYD)、奇瑞汽車、上海汽車集団などが中国で生産するPHVだ。

この報道はEU高官や業界関係者の話に基づくもので、関税導入の正式決定を伝えたものではない。8月末時点でも、ドイツ政府は支持するかどうかを決めていない。

ドイツでは、自動車産業を抱える地域から導入を求める声が上がっている。聯合早報の8月22日付報道によると、与党・キリスト教民主同盟(CDU)のニーダーザクセン州支部を率いるセバスティアン・レヒナー氏は、EUと連邦政府に早期対応を要請した。同州にはフォルクスワーゲン(VW)の本社がある。

既存のEV関税とは別の議論

EUは2024年10月、中国製EVに対する5年間の追加関税を決定した。当初の税率はBYDが17%、吉利汽車が18.8%、上海汽車集団が35.3%。通常の輸入関税10%に上乗せする仕組みで、PHVへの課税は、この措置とは別に議論されている。

一方、EVについては関税に代わる解決策の協議も進められてきた。2026年1月には、欧州委員会が輸出価格などに関する約束を企業から受け付けるための指針を示した。中国紙・環球時報によると、企業が申請し、EU側と価格に関する合意に達した場合には、追加関税を免除できる。指針の公表だけで、中国製EV全体の追加関税が撤廃されたわけではない。

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