日本のシンガー・ソングライターVaundyは8月26日、11月14、15日に中国・上海で予定していた「Vaundy ASIA ARENA TOUR 2026 “HORO”」の公演を中止すると発表した。公式サイトは理由を「予期せぬ事情」としており、具体的な説明はしていない。チケットはまだ販売されておらず、払い戻しは発生しない。日本人アーティストの中国公演は2025年11月以降、中止や延期が相次いでおり、今回も日中関係悪化の影響との見方が出ている。
Vaundyの公式サイトによると、上海公演は11月14、15日の2日間を予定していた。公式発表は「予期せぬ事情により開催を中止させていただくこととなりました」と説明し、ファンに謝罪した。
ツアーグッズについては、既に製造が進んでいるため、上海公演以外の会場でも上海の日程が記された商品を販売するという。この点からも、公演中止が当初から予定されていたものではないことがうかがえる。
東京、ソウル、香港、福岡、台北は開催予定
「HORO」は当初、東京、ソウル、香港、福岡、台北、上海の6都市を回るアジアツアーとして計画された。上海の中止により、5都市9公演となる。
公式サイトでは、東京、ソウル、香港、福岡、台北の公演は完売とされている。香港公演は10月3日、台北公演は10月31日と11月1日の予定で、現時点で中止は発表されていない。上海公演がなくなったため、台北公演がアジアツアーの海外最終公演となる。
台湾メディアの鏡週刊も、上海2公演の中止を報じ、台北公演がツアーの最終公演になると伝えた。
2025年末から日本人アーティストの公演中止相次ぐ
今回の中止を巡り、共同通信や香港の星島頭條は、日中関係悪化の影響との見方を伝えている。ただ、Vaundy側は政治問題との関連を説明しておらず、中国当局から中止を求められたとの発表も現時点では確認されていない。
背景には、2025年11月以降、日本人アーティストの中国公演が相次いで中止された経緯がある。
高市早苗首相が2025年11月、台湾有事を巡って国会で答弁した後、中国政府が強く反発し、日中関係が悪化した。同月には浜崎あゆみの上海公演が開催前日に中止となったほか、日本の複数の音楽家やアーティストの中国公演が中止・延期された。
ロイターは2025年11月、中国の主要都市で日本人音楽家による約10件以上の公演が相次いで中止されたと報道。北京の公演関係者は、当局者が会場を訪れた後、日本人が出演する公演の中止を告げられたと証言していた。
日本貿易振興機構(JETRO)も2026年5月に公表した中国の音楽市場に関する調査で、2025年末以降、日本人アーティストの中国公演に対する審査・許認可が事実上停止された状態にあると指摘した。浜崎あゆみ、ゆず、SID、なとりなどの公演が「不可抗力」などを理由に中止・延期されたとしている。
今回のVaundy上海公演も公式には「予期せぬ事情」とだけ説明されている。このため、過去の一連の公演中止との共通点はあるものの、日中関係悪化が直接の中止理由だったかどうかは確認されていない。
出典:
Vaundy ASIA ARENA TOUR 2026 “HORO” 上海公演中止のお知らせ
不可抗力︱東瀛創作鬼才Vaundy取消上海公演 或涉中日關係惡化
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