中国、EUの京東調査を「不当な域外管轄」と認定 協力禁止を命令

中国司法省は8月19日、欧州連合(EU)が中国電子商取引大手、京東集団(JD.com)への調査に伴い、中国企業などに情報提供を求めていることについて、「不当な域外管轄措置」に当たると認定した。中国国内の組織・個人に対し、EUへの情報提供など調査への協力を禁じた。EUは京東によるドイツ企業の買収計画を「外国補助金規則」に基づいて調べており、中国側がEUの調査手法に対抗措置を講じた形だ。

EUの京東調査、中国企業への情報提供要求を問題視

中国司法省は商務省など関係部門と調査した結果、EUが京東への調査で中国企業などに行っている情報提供要求が、中国の「外国による不当な域外管轄に対抗する条例」第3条、第6条などに定める不当な域外管轄措置に該当すると判断した。

司法省報道官によると、EUは京東への調査に関連して、中国企業などに中国国内にある広範な情報の提出を求めている。中国側は、この中には調査に必要のない情報も含まれていると主張し、関係する企業などに対する不当な要求だと批判した。さらに、こうした越境した情報提供要求は「国際的な法の支配を深刻に損なう」としている。

今回の認定を受け、中国国内の組織や個人は、EU側による該当措置を実施したり、その実施に協力したりすることを禁じられた。EU側から対象となる情報の提出を求められても、中国国内ではその要求に応じることができなくなる。

京東によるドイツ家電量販大手Ceconomy買収をEUが調査

今回の対立の発端となったのは、京東によるドイツの家電量販大手Ceconomyの買収計画である。EU欧州委員会は5月、「外国補助金規則」に基づき、この買収計画について詳細な調査を開始した。香港01によると、買収額は約25億ドルとされる。

EU側は、京東が中国政府から優遇融資、税制上の優遇措置、補助金などを受け、それによって買収価格を引き上げた可能性を調べている。台湾の聯合報によると、EUは中国からの補助によって域内市場の競争がゆがめられる可能性があるとみている。

これに対し京東は、Ceconomyの買収について、中国から提供される外国補助金を利用して資金調達するものではないとの立場を示している。

中国司法省、EUに調査手法の是正を要求

中国司法省はEUに対し、現在の調査手法を直ちに是正するとともに、「外国補助金」を理由とした調査手段の乱用を停止するよう要求した。また、欧州で投資や事業を行う企業に対し、公平、公正で予測可能な市場環境を整えるよう求めた。

司法省報道官は、EU側が現在の対応を続けた場合、中国側は「法に基づき断固として対抗する」と警告した。具体的にどのような追加措置を取るかについては明らかにしていない。

EUによる京東の買収案件をめぐる外国補助金調査は、中国側が国内企業や個人にEUへの協力を禁じる事態に発展した。EUが京東への調査を進める中で、中国側が禁止対象とした情報提供要求を今後どのように扱うかが焦点となる。

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