江蘇省連雲港市の住宅火災で母娘転落 3歳女児死亡、消防救助対応に批判と反論

江蘇省連雲港市の住宅火災で母娘が転落、3歳女児死亡

江蘇省連雲港市海州区の住宅団地「東方領秀」で7月27日午前6時ごろ、住宅5階住戸(建物構造上は4階とも表記)の一室から火災が発生し、避難のため窓の外へ出た42歳の母親と3歳の娘が救助を待つ間に相次いで転落した。女児は死亡し、母親は集中治療室(ICU)で治療を受けており、7月31日時点でも危険な状態が続いている。家族は母親に娘が死亡したことを伝えていない。中国メディアの観察者や中国新聞週刊などが伝えた。

母親は窓の格子にしがみつき娘を支える

インターネット上で拡散した約3分間の映像では、火元となった住戸から濃い黒煙が噴き出す中、母親が窓の防犯用格子を両手でつかみ、脚で娘を自分と外壁の間に固定して転落を防いでいた様子が確認された。

消防隊は現場到着後、窓付近へ放水しながら建物内外で救助活動を進めたが、母親が体勢を変えて下方へ移動しようとした際に足を滑らせて転落し、その直後に娘も転落した。家族によると、火災発生時、父親は自力で避難し、妻と娘にも続くよう呼び掛けたが、母娘は火災現場に取り残された。父親は建物の外へ避難した後、「放水ではなく救助してほしい」と消防隊に何度も訴えたが、対応は変わらなかったという。

消防救助を巡りSNSで批判が拡大

事故後、中国のSNSでは消防隊の救助方法を巡る議論が広がった。

「5階程度なら、なぜはしご車を使わなかったのか」「救命用エアマットを設置できたのではないか」「下の階からはしごを掛けて救助できなかったのか」などの批判が相次いだほか、一部では放水によって母親の体力が奪われ、転落につながった可能性を指摘する投稿も見られた。また、「消防署は現場から数百メートルしか離れていないのに到着まで時間がかかった」との指摘もあった。

一方、中国共産党系メディア「環球時報」の前編集長、胡錫進氏は、現場では放水設備しか確認できず、はしご車や救命用エアマットが使用されなかった点について、消防部門には改善の余地があり、当局は救助体制を検証すべきだとの見解を示した。

消防当局「放水は排煙・冷却のため」

これに対し、連雲港市消防救援支隊は、7月27日午前6時25分に通報を受け、同30分に現場へ到着したと説明した。現場では母娘が窓の外に取り残されていることを確認し、濃煙と高温から被災者を守るため、放水による排煙・冷却を開始するとともに、「手を離さないで」と呼び掛けながら救助活動を実施したとしている。放水中は水流を制御し、被災者に直接強い水圧が当たらないよう配慮したという。

消防隊は別の救助班を建物内へ進入させ、住戸のドアを破って救助を試みるとともに、住民と協力してシーツや布団を広げて受け止める準備も進めた。しかし、午前6時35分に室内へ進入しようとした直前、母娘は相次いで転落した。消防当局によると、2人は落下途中で3階部分のひさしに衝突し、落下軌道が変わったため受け止めることができなかったという。

エアマットやはしご車を使用できなかった理由

消防当局は、母娘の直下には植え込みや変電設備があり、最小でも約30平方メートル必要な救命用エアマットを設置する空間を確保できなかったと説明した。高所作業車やはしご車についても、現場の地形や設置スペースの制約から運用は困難だったとしている。

消防関係者も、高所救助には技術的な制約があると説明している。一般的な救命用エアマットは3階程度(約10メートル)までの高さを想定しており、5階相当(約15メートル)からの落下では衝撃に耐えられない場合があるほか、はしご車も十分な展開スペースと時間が必要になるという。

新海街道弁事処は、火災原因や救助対応を巡る一連の問題について現在も調査中としており、事故原因や責任の所在は現時点で公表していない。


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2026年8月3日

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