
2026年06月22日、中国海軍および中国人民解放軍北部戦区海軍は、遠洋実戦訓練を円滑に完了した空母「遼寧」艦隊が、同日午前に青島母港に安全かつ順調に帰還したと発表した。中央テレビ(CCTV)は関連する映像を公開している。中国国営メディアの報道によると、遼寧艦隊は22日までに西太平洋などの海域で実戦化訓練を実施したが、訓練期間中に日本側による妨害や挑発行為を受けたと主張している。これに対し、遼寧艦隊は全行程において高度な警戒状態を維持し、艦載機の戦闘発進を連続して組織したほか、戦闘隊形を柔軟に変更し、日本側の危険な行為に対して専門的かつ適切に対処・対応したとしている。
中国海軍による40余日間の遠洋実戦訓練と水陸両用攻撃艦との合同演習
中国側の発表によると、遼寧艦隊は40余日間にわたる訓練の中で、南シナ海や西太平洋などの海空域を連続して転戦した。遠海での実戦要求に立脚し、沿岸部と洋上の統一体制による対抗(岸海連合体系対抗)、艦載機の戦術飛行、艦隊による捜索救難、制空・防空、對海攻撃、支援・掩護、遠海総合救援、実際の武器使用などの演習や実戦運用の検証を深く展開し、空母艦隊の使命・任務遂行能力を強力に向上させた。
さらに、西太平洋のある海域では、水陸両用攻撃艦艦隊との合同演習を展開して体系融合訓練を行い、空母艦隊と水陸両用攻撃艦艦隊の連動による遠海実戦行動の効能を十分に鍛え上げた。中国側の報道は、今回の訓練が中国海軍の年間計画に基づいて組織された例行的な訓練であり、使命・任務を履行する能力を絶えず向上させることを目的としており、関連する国際法や国際慣行に合致し、特定の国家や目標を対象としたものではないと強調している。
日本の防衛省による警戒監視と中国空母の航行確認
この中国側の動きに対し、日本の防衛省と自衛隊も警戒監視や情報収集活動を実施していた。日本の防衛省統合幕僚監部のこれまでの発表によると、2026年05月26日に遼寧が沖ノ鳥島(東京都)の南西の太平洋上を航行し、艦載戦闘機やヘリコプターを発着艦させたことを確認した。さらに2026年05月26日から28日までの期間に、太平洋上の遼寧が実施した艦載戦闘機とヘリコプターの発着艦は計約170回に上ることを確認し、海上自衛隊の護衛艦などが監視を行っていた。なお、中国軍側はこれに先立つ2026年05月19日に、遼寧空母艦隊を組織して西太平洋の関連海域へ赴き訓練を展開すると発表していた。
その後、日本の防衛省は2026年06月20日、X(旧ツイッター)上で、中国海軍のクズネツォフ級航空母艦「遼寧」、055型(レンハイ級)ミサイル駆逐艦、および052D型(ルーヤンIII級)ミサイル駆逐艦の計3隻の艦艇が、沖縄本島と宮古島の間の海域を北西に進み、東シナ海に向けて航行したことを確認したと発表した。第5護衛隊に所属する護衛艦「あさひ」(佐世保基地)と、第5航空群に所属するP-3C哨戒機(那覇基地)が警戒監視と情報収集活動を実施した。日本の防衛省は2026年06月22日にも、太平洋で活動していた「遼寧」が20日に沖縄本島・宮古島間を北西に航行し、東シナ海へ向かったことを改めて発表している。
日本側の妨害・挑発に対する中国側の主張と専門家の見解
中国側の報道では、これらの訓練期間中、日本側の艦艇や航空機が何度も近距離で追尾・監視し、妨害や挑発を行ったと指摘されている。これに対し、遼寧艦隊は全行程において高度な警戒状態を維持し、艦載機の戦闘発進を連続して組織したほか、戦闘隊形を柔軟に変更し、日本側の危険な行為に対して専門的かつ適切に対処・対応したと主張している。
中央テレビ(CCTV)ニュースが2026年06月22日に発表した「遼寧艦隊が日本側の妨害・挑発に何度も対処、専門家が詳細を解説」と題した記事の中で、軍事専門家は、日本側が今回の遼寧艦隊の行動を発見したタイミングが遅れたと言及した。その上で、艦隊が日本側の危険な行為に専門的かつ適切に対処・対応したことは、訓練レベルの向上を示しているとの見解を示した。
現在、中国軍の空母による遠海訓練は日増しに体系化および常態化している。歴史を振り返ると、2013年11月に遼寧が初めて艦隊の形式で南シナ海に赴き科学研究訓練を展開した。2016年12月には、遼寧艦隊が初めて西太平洋へ赴いて遠海訓練を展開し、第一列島線を越えて進出した。その後、2023年04月に航空母艦「山東」が初めて体系的な形で西太平洋へ赴き「連合利剣」演習に参加した。2024年10月には遼寧と山東が初めて双空母艦隊演習を展開し、2025年06月にも遼寧と山東が再び双空母による遠海実戦化訓練を行っている。
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