中国が台湾東部海域で初の海底測量を完了 「近海管理」主張に台湾は猛反発

White coast guard vessel sailing on blue ocean with a blue flag and emblem on its hull, under a partly cloudy sky.

中国が台湾東部海域で5日間の「専門執行・掃海測量」を完了

中国交通運輸部が台湾島以東海域(台湾東部海域)で組織した「海上交通専門執行・掃海測量行動」が、2026年6月10日に円満に終了した。6月6日から10日までの5日間にわたって展開された今回の行動は、中国の海上行政執行管轄権を全面的に履行し、深遠海における巡航執行および重点水域の交通管理能力を強化し、海上交通の安全を保障して国家の権利と利益を守ることを目的としたものである。

中国国営の『新華社』などによると、今回の行動は日本とフィリピンが5月28日の首脳会談後に発表した共同声明の中で、排他的経済水域(EEZ)および大陸棚の海洋境界画定交渉の開始を一方的に宣言したことに対抗する措置であるとされる。中国外務省は日比の交渉開始に反対を表明し、中国が台湾以東海域において排他的経済水域と大陸棚を所有していると主張。これに伴い、中国海警局が6月1日に岱山艦編隊を同海域に派遣して「執行巡査」を展開したのを皮切りに、複数の船舶を派遣して台湾以東海域および日本のEEZ海域への侵入を続けていた。

今回の行動には、交通運輸部の下で福建海事局、広東海事局、東海航海保障センター、東海救助局が共同で組織された。投入された公務船は、中国の1万トン級海事巡視船「海巡09」、台湾海峡の大型巡航救助船「海巡06」、専門海底測量船「海巡08」、専門救助船「東海救113」の計4隻(台湾側の確認では一時5隻)に上る。

初の海底測量で「台湾東部の海底地図を完成」と主張

行動期間中、これらの船舶は航行する船舶の点検を行い、航行規則の遵守を促し、各種の海上違法・違反行為を摘発して通航秩序を維持した。さらに、船舶の航行援助施設の状況確認や識別コード情報の照合、台湾島東部海域の掃海測量作業を展開した。海事執行官は、重要な錨地、海上施工現場、商船と漁船の衝突リスクが高い警告区域、海底ケーブル・光ケーブルの敷設水域の巡視も行った。今回の行動における総航程は1030海里、掃海測量の総距離は1025海里(計約1900キロメートル)に達し、航行する船舶延べ198隻を点検し、船舶の違反・違法行為3件を是正したと発表されている。

中国中央広播電視総台(CMG)傘下の新メディア「玉淵譚天」は専門家の見解を引用し、「我が国が海上交通執行の枠組みの下で台湾島東部海域の掃海測量を行ったのは今回が初めてであり、台湾島東部の海底地図が補完された」と言及した。また、海警から地方の海事局、東海航海保障センター、東海救助局にいたるまでの複数部門が連動したことで、台湾に対して日常的な管理下に置く「近海ガバナンス(近海治理)」のモデルが形成されたと主張している。

このモデルの意義について、同メディアは国家の主権的権利と管轄権の行使を意味する「ガバナンス」と、対象区域を指す「近海」の二重の意味があると説明する。過去の巡航が演習への随伴や海警による点的なものにとどまっていたのに対し、今回は海上交通の専門執行、および航行保障と救助という方式により、台湾島東部海域を日常管理グリッド(網格)に明確に組み込んだとされる。具体的には、海事部門が通航秩序と交通管理を、東海航海保障センターが水上安全通信や航路標識・港湾航路の測量などの航路保障を、東海救助局が海上人員や船舶の緊急救助を担当した。

さらに同メディアは、今回の行動が台湾島以東海域の境界画定点に関わり、高雄港の航線や台湾島東部海域の交通管理に及んでいることから、当該の出海走廊を中国側の日常的な管理コントロールの視線内に明確に組み込んだと主張。「今後、我々の視野から『台湾海峡』という言葉が消えていく。台湾島以東の海域は我々の『近海』であり、これこそが我々が存在し、管轄し、ガバナンスを行う海洋である」という強いシグナルを発信した。将来的には、漁業や航行の活動を継続すると同時に、科学調査、海底鉱物資源の探査、生態環境保護など、さらに多くの部門や主体が参加する可能性もあると言及されている。

台湾側は「国際法違反の不当な威嚇」と猛反発

これに対し、台湾側は日比交渉を隠れ蓑にした中国海警局や海事局の船舶による不当な威嚇行為であるとして強く反発している。

台湾の海巡署(海洋委員会海巡署)は9日の発表で、中国の公務船5隻が同日午前に台湾海域から遠ざかったことを明らかにした。期間中、中国側は航行していた商船・貨物船3隻に対し、管轄権を偽って無線による問いかけ(点検の要請)を行ったが、海巡署の艦艇が即座に「中国の行為は国際法に違反しており、嫌がらせに応じる必要はない」と商船側に厳正に応答した。海巡署はあらかじめ艦艇を前方に配備(超前部署)しており、全行程で併航による監視コントロール(監控)を徹底して実施した。

また、台湾で対中政策を所管する大陸委員会(陸委会)も3日の時点で、「台湾は日本およびフィリピンと海事問題に関する協議を継続していく予定であり、中国共産党にお節介を焼いてもらう(越俎代庖)必要はない」と強く強調し、中国側の管轄権主張を全面的に拒絶している。

出典

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