黒竜江省で3階建てビル崩壊 9人下敷き 火鍋店やKTVが入居

黒竜江で3階建てビル崩壊 9人生き埋め、うち2人救出

中国黒竜江省牡丹江市海林市海林鎮の林海路で3月29日午前0時ごろ、3階建ての雑居ビルが突如崩壊した。地元当局の発表によると、建物内にいた9人が閉じ込められ、同日午後までに2人が救出されたが、容体は不明。現場は海林駅から約200メートルの市街地で、現在も懸命な捜索救助活動が続いている。中国メディアの極目新聞が伝えた。

崩壊したのは元銀行のビルで築数十年。1階と2階に火鍋店、3階にカラオケ店(KTV)が入居し営業中だった。目撃者によると、建物の中央部分が3階から1階まで一気に崩落したという。近隣住民は「爆発のような轟音で目が覚めた」と証言している。現場はコンクリートやレンガで埋め尽くされている。

救助隊は二次災害を防ぐため、大型重機の使用を控え、シャベルや生命探知機を投入。隊員が崩落した床板の隙間に入り、内部に取り残された7人の捜索を急いでいる。当局は救助を最優先としつつ、建物の老朽化や改築状況など崩壊原因の調査を進める方針だ。

商業施設への転用と「築数十年」の老朽化リスク

今回の事故現場となった建物は、もともと銀行として建設された強固な造りであったとされるが、後に火鍋店やカラオケ店といった商業施設へと転用されていた。中国の地方都市では、経済構造の変化に伴い、旧来の公共施設や金融機関の建物が民間の娯楽施設や飲食店へ改装されるケースが極めて多い。しかし、こうした転用においては、厨房設備やカラオケ機材の搬入、さらには間取りの変更に伴う耐力壁の撤去など、構造上の負荷が増大するリスクを孕んでいる。

特に黒竜江省のような寒冷地では、凍結融解作用によるコンクリートの劣化が激しく、築数十年を経過した建物には目に見えない構造的欠陥が蓄積しやすい。今回のビルも「数十年」の歴史があると報じられており、メンテナンスの不備や強引な改築が崩壊の引き金となった可能性が指摘されている。中国当局は近年、既存建築物の安全検査を強化しているが、地方都市の末端まで監視の目が届ききっていないのが実情だ。

相次ぐ建築物事故と中国のインフラ安全政策

中国では近年、長沙の自建房崩壊事故や陝西省の橋梁崩壊など、大規模な建築物・インフラの事故が相次いでいる。これを受けて中央政府は「城市更新(都市更新)」政策を推進し、老朽化した建物の点検と改修を急いでいる。しかし、不動産市場の停滞や地方財政の圧迫により、抜本的な建て替えよりも部分的な補修で済ませるケースが多く、潜在的なリスクは解消されていない。

産業構造の観点から見れば、火鍋店やカラオケ店は集客力が高く、夜間も営業するため、事故発生時の被害が拡大しやすい。今回の事故も午前0時という営業ピーク時に発生しており、多くの人が建物内に留まっていたことが被害を大きくした。今後、当局は娯楽施設の営業許可基準に構造安全性の再審査を盛り込むなど、より厳格な規制を敷くことが予想される。これは、既存のサービス業態にとっても運営コストの増大という形で影響を及ぼすことになるだろう。

[出典] 黑龙江海林一建筑物坍塌,直击救援现场:坍塌建筑物为3层,开有火锅店和歌厅(中国新聞網) 黑龙江海林一楼房坍塌9人被困已有2人被搜救出来(極目新聞) 中國黑龍江海林商用樓房崩塌 2人被搜出7人仍被困(中央社) 黑龍江建築物倒塌9人被困 目擊者:樓上有火鍋店及KTV(星島頭條) 黑龍江一樓房凌晨坍塌致9人被困 2人被救出(香港01)

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