
高市首相の「台湾有事」発言を「直接的挑戦」と指弾
2026年2月14日、ドイツで開催されたミュンヘン安全保障会議において、中国の王毅外相は日本の高市早苗首相による「台湾有事」をめぐる国会答弁や発言を激しく非難した。王氏は演説および質疑応答の中で、高市首相の発言を「中国の国家主権に対する直接的な挑戦」と位置づけ、「14億の中国人民は決して承服しない」と強い言葉で反発した。
王氏は、日本の首相が戦後80年という節目の年に、このような「妄言」を公に放ったとして重く見ている。同氏の主張によれば、こうした発言は台湾が中国に返還されたとする戦後の国際秩序を否定するものであり、日本が中国に対して行ってきた政治的約束を直接裏切る行為にほかならない。
歴史認識をめぐるドイツとの対比と「軍国主義」への警告
王毅氏は対話セッションにおいて、戦後の日本とドイツの歴史認識における姿勢を明確に対比させた。ドイツがナチスの罪を全面的に清算し、その主張の宣伝を法律で禁じたのに対し、日本はA級戦犯を神社に合祀し、政治要人が参拝を繰り返していると指摘した。この現状を捉え、王氏は「日本の台湾侵略・植民地化の野心は消えず、軍国主義の亡霊(陰魂)がいまだに徘徊している証拠だ」と断じた。
さらに王氏は、かつての日本が「危機存亡事態(存立危機事態)」という名目で中国侵略や真珠湾攻撃を開始した歴史を引き合いに出し、「悔い改めなければ歴史の法則により過ちを繰り返す」と警告した。もし日本が過去の道へ逆戻りするならば、それは自滅への道であり、再び賭けに出たとしても「より速く敗北し、より無残に負けるだけだ」と、極めて厳しい論調で日本側の政策意図を牽制した。
茂木外相の反論と衆院選後の日中関係の展望
これに対し、日本の茂木敏充外相は同会議において「日本は戦後一貫して平和国家の道を歩み、国際社会の平和と安定に貢献してきた」と反論した。また、台湾問題については対話による平和的解決を期待するという日本政府の従来の方針を再確認している。
茂木外相は14日の臨時記者会見で、会場の混雑を理由に王毅外相との接触がなかったことを明らかにした。2月8日の衆議院選挙後、初の公の場での批判となった今回の事態だが、茂木氏は選挙結果が日中関係に与える影響について「判断を下すのは時期尚早」との見解を示した。
日本政府は今後も「戦略的互恵関係の包括的推進」と「建設的かつ安定的な関係の構築」という大方針を堅持し、山積する諸課題や懸案事項を冷静な対話によって解決していく姿勢を崩さない構えだ。しかし、高市政権下での台湾問題をめぐる発言が中国側の反発を招いている現状を鑑みると、今後の外交交渉は極めて繊細な舵取りが求められることになる。
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