山東省招遠市の金鉱山で昇降機落下事故、7人死亡。報告隠蔽の疑いと相次ぐ安全違反の実態

山東省招遠市の蚕荘金鉱で墜罐事故が発生、作業員7人が犠牲に

2026年2月7日午前8時50分頃、山東省煙台招遠市に位置する「蚕荘金鉱」の上荘鉱区にて、極めて重大な「墜罐(ケージ落下)事故」が発生した。山東省招遠市応急管理局の通報によれば、事故現場は地表に直接通じていない垂直坑道である「盲竪井」であり、移動中のケージが落下したことで作業員7人が死亡した。

現在、現地では事故の善後策が講じられているが、応急管理部門および公安当局は、単なる過失事故としてだけでなく、企業側が事故の発生を即座に報告しなかった**「報告隠蔽(瞞報)」**の疑いがあるとして、並行して厳重な調査を開始している。中国では重大事故の隠蔽は厳罰の対象となるため、今後の捜査の行方が注目される。

相次ぐ安全基準違反、罰金処分を受けていた直後の惨劇

事故を起こした蚕荘金鉱は、1975年に設立された招金グループ(招金鉱業股份有限公司)傘下の主要な黄金生産拠点の一つである。同鉱山は対外的には「安全生産」や「標準化管理」を徹底していると標榜してきたが、実際の内部管理体制には深刻な不備が続いていたことが明らかになっている。

事実、招遠市応急管理局の記録によれば、当該企業は事故直前の2025年12月にも行政罰を受けている。具体的には、地下460メートル地点での通風設備の未設置や、非常時に対応すべき変圧器の容量不足など、国家基準に適合しない設備運用が指摘され、3万元の罰金が科されていた。さらに、同年8月にも緊急対応計画に基づいた予備物資の不足を理由に罰金処分を受けており、わずか半年の間に複数の安全違反が露呈していた。これら過去の警告が現場の改善に結びついていなかった実態が、今回の7名死亡という大惨事を招いた形だ。

春節前の安全管理徹底を指示する当局の政策意図

中国において春節(旧正月)は年間で最も重要な帰省・レジャーシーズンであり、この時期の安全確保は政治的にも最重要課題とされる。山東省の事故を受け、中国応急管理部は2月9日に緊急会議を招集した。会議では、直近で重大なリスクを伴う事故が多発している現状を厳しく指摘し、春節前後の安全情勢を全力で安定させるよう全国の各部門へ指示を出した。

特に、道路交通、鉄道、民間航空などの交通運輸網だけでなく、炭鉱や金鉱山といった採掘現場における隠れた危険の徹底排除(排査)を命じている。当局の意図は、事故による社会的混乱を防ぐだけでなく、企業側の管理怠慢に対する「見せしめ」を含めた厳格な取り締まりを行うことで、祝祭期間中の大規模災害を未然に防ぐことにある。山東省の事故は、こうした政府の引き締め策の最中に発生したものであり、当局による処分の厳格化は避けられない見通しである。

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