米、中国の極超音速兵器と核即応体制に最大級の警戒 2025年軍力報告書 本土防衛網「ゴールデン・ドーム」構築を急務と定義

米国防総省(ペンタゴン)は、現地時間2025年12月23日夜、トランプ第2次政権下で初となる「2025年版 中国軍事力報告書」を公表した。約100ページに及ぶ本報告書は、中国が「国家総力戦」の構えで軍事近代化を加速させている実態を詳述。米本土の防衛を揺るがす技術革新に強い危機感を示し、防衛システムの強化と同時に、軍事衝突を未然に防ぐためのリスク管理へと舵を切る姿勢を鮮明にした。

核抑止力を揺るがす「即応反撃」能力の向上

報告書が最も警戒を強めているのは、中国の核戦力が「量」と「質」の両面で米国の優位性を切り崩している点だ。中国は2030年までに1000発超の核弾頭を保有する軌道を維持しており、2024年現在の保有数は約600発に達している。

特に重大な進展として、敵ミサイルの発射を90秒以内に探知し、3〜4分で反撃を決定する「早期警戒能力(ローンチ・オン・ワーニング)」の掌握が挙げられた。宇宙ベースの赤外線センサー衛星と地上レーダー網、さらに100基以上の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射サイロを統合運用することで、中国は「攻撃を受けてから即座に撃ち返す」体制を確立。これにより、米国の先制攻撃による無力化は困難となり、核抑止のバランスが変容しつつある。

2024年9月に実施された太平洋へのICBM試射は、米本土を完全に射程に収める約1万1000キロの飛行を成功させ、打撃精度の高さを実証した。この現実に対し、報告書は米本土の防御体制がかつてない挑戦にさらされていると強調した。

極超音速兵器の脅威と「ゴールデン・ドーム」構想

軍事技術の最前線では、極超音速兵器(超高音速兵器)の開発において中国がリードしている現状に警鐘を鳴らした。既存のミサイル防衛網を突破し得るこの兵器の存在は、米国の安全保障にとって「日増しに脆弱性を高める」要因となっている。

これを受け、トランプ政権は防衛システムの抜本的再構築を表明。新型迎撃網「ゴールデン・ドーム(金穹)」の構築により、極超音速兵器や弾道ミサイルなどの革新的脅威を封じ込める方針だ。報告書は、米国の目的は「対手に挑発を思いとどまらせる圧倒的な実力」を保持し、平和を維持することにあると再定義した。

戦略的安定に向けた「建設的」対話の模索

厳しい現状認識を示す一方で、報告書の記述には「対話」を重視する柔軟な側面も含まれている。米国は中国を「支配・屈辱させる意図はない」と明記し、軍事当局間のコミュニケーション拡大を支持した。これは、偶発的な衝突や誤認による紛争拡大を避けるための「ガードレール」を構築する戦略的意図によるものだ。

台湾情勢については、中国が2027年までに進攻能力を確立させる目標を掲げているとし、海空封鎖や統合上陸作戦など4つのシナリオを列挙。米側はこれらに対し、軍事的備えを強化しつつも、外交的な緊張緩和を並行して進める方針を強調した。

北京(25日)の専門家らは、今回の報告書を「米側が軍事的優位の陰りという現実を直視し、実力行使以外のリスク管理へ調整を始めた」と分析している。米国の2025年版報告書は、増大する脅威を正確に把握し、力と対話の両面から国家の安全を担保しようとするトランプ政権の「現実主義的」な対中戦略を象徴する文書となった。

[出典]

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