香港で高層住宅火災 死者94人、負傷76人 行方不明100人超

団地7棟に延焼、香港で数十年ぶりの重大災害に

2025年11月26日、香港新界・大埔の公営住宅団地「宏福苑」で大規模火災が発生した。8棟で構成される団地のうち7棟に炎が広がり、香港で近年例のない甚大な被害となった。現地当局は11月28日早朝、死者94人・負傷76人と発表し、行方不明者は100人以上に及ぶと明らかにした(失踪者数は27日早朝から更新されていない)。

AFP通信によると、火災は発生後24時間以上燃え続け、27日夜には約2000戸のうち4戸に火が残るまでに制御された。28日未明の現場では、炎は弱まったものの建物内部から火花や濃煙が続けて立ち上り、消防が散水で建物の温度を下げ、再燃防止に努めた。

香港消防処副処長(行動)・陳慶勇は28日午前1時すぎ、「消火は概ね完了した」としたうえで、7棟すべての住宅ユニットの爆破と内部捜索を同日午前9時までに終える見通しを示した。現場では28日未明、検死担当者が5体の遺体を搬出し、そのうち2体は体格が小さく、子どもとみられると報じられた。


負傷者76人、消防員11人が被災 再燃も続き緊張が続く

医管局の発表(28日午前7時)によれば、
・重体12人
・重傷28人
・安定16人
・退院22人
とされる。犠牲者の中には、37歳の消防員1人のほか、インドネシア出身の家政労働者2人も含まれていた。

また、28日未明には一部で再燃が発生し、窓から激しい火炎が噴き出す場面も確認された。消防は射水で即時消火に当たり、現場の緊張は続いた。


修繕工事の足場・発泡材が火勢拡大の要因か 当局が大規模捜査

香港政府は、今回の火災を「過去約80年で最悪の災害」と位置づけ、出火原因の調査に着手している。焦点は、団地全体で進められていた大規模修繕工事(2023年7月開始)と、外壁に組まれていた竹製足場プラスチック製保護ネットの存在にある。

現場では、各戸の窓に発泡スチロール板が貼り付けられていたことも判明しており、これが煙の排出を妨げ、逃げ場を奪い、火勢拡大の一因になった可能性が高い。住民からは「火災警報が鳴らなかった」「窓が塞がれた状態で逃げられなかった」といった証言も寄せられている。

修繕工事に関わった企業の責任を追及する動きもあり、関連する技術者や管理体制の調査が進んでいる。


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