高級EVが突然炎上 3分で大火に 8台焼損・けが人なし バッテリーはCATL製

アバター06が駐車場で出火、3分で制御不能に

10月5日午後、福建省寧徳市霞浦県三沙鎮東壁村の臨時駐車場で、中国ブランドの電気自動車「アバター(AVATR)06」が突然出火した。
火勢はわずか3分で制御不能となり、隣接するアウディ、BMW、AION(埃安)など計8台が焼損。火元を含む車両の多くが骨組みだけを残して全焼した。火災は約1時間後に鎮火し、けが人はいなかった。

事件後、消防隊と公安部門が現場に出動して原因調査を開始。現場は観光地に近い海辺の臨時駐車場で、もともと漁具の保管場所だったという。
同様に複数車両が延焼した事例としては、EV充電所で3台炎上 1台から発火し延焼 蘇州 でも、充電中の車両からの出火が問題化している。


所有者「スマホで冷房を遠隔起動した直後に出火」

火元となったアバター06は、国有メーカー長安汽車(重慶市)傘下の高級EVブランド・阿維塔科技(アバター科技)が製造するモデル。
所有者とみられる女性はSNSに投稿し、「外地から観光で訪れ、海上レジャーを終えたあと、スマホアプリで車のスマート空調を起動した。車内温度は54℃で、40℃まで下がるのを確認して車に向かったが、ドアを開けた瞬間すでに煙が出ていた。午後1時56分に起動してから煙が上がるまで1分もかからず、3分で大火になった」と語った。

この車は8月末に購入したばかりの新車で、走行距離はわずか1066キロメートルだった。ネット上の動画にも、ドアを開けた直後に車内から濃い煙が噴き出す様子が映っている。


村幹部「火の回りが極めて速い」 8台が全焼

地元村幹部によると、火災は午後2時ごろに発生し、午後3時ごろに鎮火。
「火の回りが非常に速く、消防隊が到着するころにはすでに数台が炎上していた」と証言している。
当局は観光客や住民をただちに避難させ、人的被害はなかったという。
被害者の中には「海から戻ったら自分の車が焼けていた」と語る人もおり、「夫が車をすぐ移動させたおかげで被害を免れた」という証言もあった。


アバター社「原因を調査中」 バッテリーはCATL製

6日午前、アバターのカスタマーサービスは「事故原因は現在も調査中で、詳細はまだ明らかにできない」とコメントした。
同社によると、「アバター06に搭載されているバッテリーはすべて国家基準に適合し、寧徳時代(CATL)製を採用している」という。


中国で相次ぐEV・電動製品の発火事故

中国ではこのところ、バッテリーを搭載した製品の火災が相次いでいる。
9月には**シャオミEVが衝突炎上 女子大生3人死亡 安徽**が発生し、電動車の安全対策に対する世論の関心が一段と高まった。

この事故を受けて、中国政府は**「自動運転」誇張の広告を禁止する方針を打ち出し、メーカーの安全責任を厳格化する姿勢を示した。
また、地方政府レベルでも
各地の高速が「自動運転支援」自粛令 炎上事故受け**を出すなど、EV業界全体で安全強化の動きが広がっている。

さらに、加熱・自動回転機能を備えた家庭用の電動ダイニングテーブルがバッテリー故障で発火する事故も報じられた。
今回のアバター06炎上は、電動車を含む電池搭載製品の安全基準と品質検証体制の再点検を求める議論を一層強める結果となった。

出典
香港01「阿維塔電動車突著火殃及7車 多車剩車架 疑似車主:才買個半月」
https://www.hk01.com/article/60282925
星島頭條「電動車停車場離奇起火 車主認事前開App遙距開冷氣|有片」
https://www.stheadline.com/realtime-china/3506004/
極目新聞「福建霞浦一辆阿维塔轿车着火后殃及七辆车,官方客服回应」
(湖北日報系、2025年10月6日配信)

タイトルとURLをコピーしました