中国、石平参院議員に制裁発表 日本国会議員への初適用で入国禁止措置

中国外務省は8日、日本維新の会の石平参議院議員に制裁を科すと発表した。台湾紙の聯合報によると、日本の国会議員が中国の制裁対象となるのは史上初めてで、石平本人と直系親族の入国禁止や財産凍結などの措置が即日発効した。

中国外務省は「石平は台湾や尖閣諸島、歴史、新疆、チベット、香港などの問題で誤った論調を展開し、公然と靖国神社を参拝した。これは日中間の四つの政治文書や『一つの中国』原則に重大に違反し、中国の内政に干渉し、主権と領土の完全性を損なった」と非難した。

制裁は「反外国制裁法」に基づき、①中国本土での動産・不動産・その他財産の凍結、②中国の組織や個人に対する石平との取引・協力禁止、③本人と直系親族へのビザ発給停止と本土・香港・マカオへの入国禁止――の3項目が示された。

聯合報によれば、石平は四川省出身で、1989年の天安門事件当時、日本に留学中だった。同年「中国との精神的決別」と題する文章を発表して帰国せず、2007年に日本国籍を取得。作家や評論家として長年中共政権を批判し続け、今年7月に参院選比例代表で初当選した。

中国の研究者・陳鴻斌氏は石平を「新しい漢奸(売国奴)」と呼び、南京大虐殺を否定する発言や2008年の台湾訪問で李登輝元総統と会見した経歴を批判した。当選後は日台議員交流組織「日華議員懇談会」に参加し、日本と台湾の関係強化を主張している。

石平はSNS「X」で「制裁は一方的な茶番だ」と反発。「むしろ光栄で、中国政府から勲章を授与されたようなものだ」と投稿し、「これは私の言論活動への全面的かつ高度な評価ではないか」と皮肉を込めた。

外交部新闻_中华人民共和国外交部
关于对石平采取反制措施的决定
史上首次…陸制裁日參議員 石平:很光榮被制裁 | 聯合新聞網
大陸外交部昨宣布,對日本參議員石平採取反制措施,這是中國大陸首度制裁日本國會議員。石平是歸化日籍中國大陸人,陸方指控他在...
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