北京市大興区で当局に立ち退きを強制された「低級人口」を撮影したとして、同市在住の画家、華湧氏が15日、警察に連行された。ネット情報によると、華氏は12月7日に北京を脱出し天津の友人宅に隠れていた。ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)が16日伝えた。
北京市郊外の大興区西紅門鎮で11月、違法建築のアパートが焼け、出稼ぎ労働者ら27人が死傷した事件が発生。当局は違法建築の撤去と、住民の立ち退きを強行している。華氏は、北京市幹部が「低級人口」と呼んだとされる住民の姿を撮影した。 当局の圧力が強まったため、華氏は7日に北京を逃れて天津の友人宅に隠れていたが、2日夜、警察官5人が連行した。華氏が撮影した、北京からの逃避行や連行の模様を映した動画がネット上に掲載された。
華氏はこれまでにも、1989年の天安門事件を記念して天安門広場でパフォーマンスを行うなどして当局に数回拘束され服役した。