湖南省岳陽市中級法院(裁判所)は28日、国家政権転覆罪などに問われた台湾与党、民主進歩党(民進党)の元職員でNGO(非政府組織)職員の李明哲被告(42)に、懲役5年の判決を言い渡した。台湾行政院大陸委員会(陸委会)によると、李被告のほか台湾人約1300人が中国本土で服役している。台湾中央社が同日伝えた。
李被告は法廷で「罪を認め、罪を悔い、上訴しない」と語り控訴しない考えを明らかにした。判決後、中国メディアに対し刑務所で刑に服すると述べた。
李被告は今年3月19日中国に入国後行方不明となり、5月末、情報機関、国家安全部の湖南省出先機関が同罪で李被告を逮捕したことを明らかにした。
李被告の妻、李浄瑜さんも台湾から駆けつけ、傍聴席で判決を聞いた。判決後「文明国家が政治犯を救援する際に用いる方法を使い続ける。例えば来年2月に国連で事件を訴えたい」と述べた。
台湾総統府と陸委会は同日、判決に対し「受け入れられない」として即時釈放を中国政府に呼び掛けた。
陸委会によると、中国本土では台湾人約1300人が服役しているが、うち政治犯の人数は分かっていない。