アジア最大の浚渫船「天鯤」が3日、江蘇省啓東市の上海振華重工の造船所で進水した。南シナ海の人工島造成に使われる恐れがあるとして、フィリピンなど関係国が注目している。台湾中央社などが伝えた。
天鯤は全長140メートル。1時間でオリンピック用プール3個分の岩石を海底から吸い上げ、15キロ離れた場所まで送り出すことができる。
中国は南シナ海の85%に対する領有権を主張。実効支配するため過去5年間、浚渫船などを使い人工島を造成し、ミサイルを配備したとか軍用機の発着も確認されている。
フィリピンのロレンザーナ国防相は6日「浚渫船が南シナ海に向かうなら注目を集めるだろう。フィリピンは動向を見守る」と述べた。