中国共産党第19回全国代表大会(第19回党大会)の18日開催を前に、北京市と周辺都市では超厳戒態勢が敷かれている。北京市トップの蔡奇・共産党書記は首都の安全確保のため各種の不穏要素を取り除くよう命じ、政治的な流言や有害情報の徹底取り締まりを指示した。香港メディアの東網などが16日伝えた。
党大会会場の人民大会堂と周辺の長安街一帯は警戒の最重点地区。歩道橋や通路を含めしらみ潰しの点検が続いている。付近を通るバスは窓を開けられず、タクシーの乗り入れは禁じられた。市中心部では池や川の遊覧船航行が中止した。
国家信訪局、中国共産党中央規律検査委員会など、市内の陳情受付機関では各省市の当局者も出動し、地方出身の陳情者による騒ぎが起きないよう備えている。
北京では全警察官が休暇取り消しで配置に付いたほか、他省から応援の警察官約1000人が北京に入った。
上海、武漢(湖北)など地方の各鉄道駅では、北京行きの列車の乗客に対し2回の保安検査が行われ、待合室で顔認証システムの通過が義務付けられた。全国主要都市では、地下鉄の保安検査も始まった。
上海、深センなど大都市、新疆ウイグル自治区、チベット自治区はは北京に次ぐ警戒対象。新疆では武装警察など1万人が対テロ訓練を実施した。甘粛、四川など少数民族が多い省もそれに次ぐ警戒が行われている。