人気監督の映画上映禁止、中越戦争主題を問題視か

 国慶節(建国記念日)の大型連休(10月1~8日)に合わせ29日に封切りの予定だった、中国の人気映画監督、馮小剛(フォン・シャオガン)氏の新作「芳華」が、当局の命令で上映延期になったことが28日までに分かった。中越戦争を描いたことが問題視された可能性がある。蘋果日報が伝えた。

 「芳華」は、1970年~80年の軍文芸隊の若者の物語を描いた。新聞、出版、映画などメディアの監視を行う中国共産党中央宣伝部と国家新聞出版ラジオ映画テレビ総局が、映画の再審査とカットを指示した。

 当局は、1980年代の若者の愛国主義や中越戦争を描写したことの影響を懸念したとみられる。中国では中越戦争に参加した元軍人による生活保障を求めるデモが頻発しており、当局が中国共産党第19回全国代表大会(第19回党大会)を目前に、世論を刺激することを恐れた可能性がある。

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