中国首位の資産家で、不動産開発を中心とするコングロマリット、大連万達集団トップの王建林氏が25日、家族を連れ天津空港から自家用機で英国に向かおうとした際、当局に阻止された。高官の汚職事件などに関係していた可能性もある。海外の中国語ウェブサイト、博聞社が27日伝えた。
王氏は当局者と数時間話した後に解放されたが、出国禁止を告げられた。
博聞社は、万達集団の急速な事業拡大の際、党・政府上層部とのさまざまな関係があったとみられると伝え、出国禁止が汚職事件の摘発や権力闘争と絡んでいる可能性を示唆した。
中国財界筋によると、不動産帝国の万達集団は債務超過に陥っている。しかし、王氏は最近数年、銀行への債務を残したまま資本の海外移転を続けており「国か納税者を破滅させる」に等しい行為と批判されている。
外電によると、万達集団はホテル77店のほか、ディズニーランドに対抗するテーマパーク「万達城」13カ所を売却した。唯一残った万達ブランドの代表格で商業施設「万達広場」も売却の準備を進めている。