中国爆撃機6機が紀伊半島に接近、日米訓練をけん制か

 防衛省は24日、中国軍のH6爆撃機6機が同日、紀伊半島近海の上空に飛来し、航空自衛隊の戦闘機がスクルランブル(緊急発進)で対応したことを明らかにした。日米空軍の共同訓練をけん制したとの見方も出ている。ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)が25日伝えた。

 小野寺五典防衛相は25日の会見で、公海上の飛行は国際法上問題ないが、中国側の意図を分析する必要があると述べた。さらに、中国に外交ルートを通じ、日本の関心を伝えたことを明らかにした。

 防衛省統合幕僚監部によると、H6爆撃機6機は、2機と4機の2組で飛来した。H6爆撃機は7月13日にも、沖縄本島と宮古島の間を上空を抜け、東シナ海と太平洋の間を往復した。この時も空自戦闘機がスクルランブルした。

 米太平洋空軍はこのほど、米空軍のB1戦略爆撃機2機と航空自衛隊のF15戦闘機が8月15日、沖縄県尖閣諸島近くで合同訓練を行ったことを明らかにした。8月以降、尖閣諸島周辺の領海侵入を繰り返している中国海警船をけん制する意図があった。24日のH6爆撃機6機の飛来は、日米合同訓練への対抗だったとの見方が出ている。

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