中国人民解放軍の建軍90周年を記念する祝賀大会が1日、北京の人民大会堂で開かれた。習近平国家主席(共産党中央軍事委員会主席)は、「いかなる人物、組織、政党であれ中国の領土をひとかけらでも分裂させることは絶対に許さない」などと述べた。国境で対立するインドや台湾、香港の独立志向を念頭に置いた発言とみられている。米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)が1日伝えた。
習主席は具体的な領土紛争には触れていない。しかし、ロイター通信は、東シナ海や南シナ海での領土紛争や軍拡などを理由に、アジアと世界が中国の強大化を不安視していることや、蔡英文政権誕生後、中台関係が悪化していることに触れた。
AP通信は、中国とインドの国境で対立が数週間続いていると指摘。AFP通信も中印国境紛争と南シナ海での領土紛争のほか、台湾独立を一貫して認めないこと、最近数カ月、香港の独立傾向に警告を発し続けていることなどを報じた。