中国人民解放軍は30日、創設90周年に当たる8月1日を記念し、内モンゴル自治区の朱日和訓練基地で閲兵式を行った。海外メディアは、閲兵式が米国やインドに武力を誇示する狙いがあると報じた。香港のニュースメディア、東網などが伝えた。
英BBC放送中国語版によると、習近平中央軍事委員会主席(国家主席)が閲兵式を行うのは就任後3回目。8月1日の健軍節に閲兵式を行ったのは中華人民共和国建国後初めて。北京・天安門以外で行うのも1981年以来36年ぶりとなる。
米CNNによると、中国は閲兵式で最新式の兵器を披露した。香港嶺南大の張泊匯教授によると、核を搭載できる新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「東風31AG」が公開されるのは初めて。複数弾頭の搭載が可能で、米国のミサイル防衛システムを突破する能力を備える。
米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、中国とインドは、インドの北東部シッキム州に近いブータン西部のドクラム(中国名、洞朗)高地で過去30年間で最も厳しいにらみ合いを続けている。
中国国防部の任国強報道官は「今回の閲兵式は、中国の周辺情勢とは無関係だ。今回の訓練は実戦部隊によるものでこれまでの閲兵式の慣例を打ち破るもの。徒歩行進はなく軍楽隊の演奏も、市民の見学もなかった」と語った。