中国拘束の銅鑼湾書店オーナー桂民海氏に、アンナ・ポリトコフスカヤ賞

(17年3月20日、香港)

 中国政界の内幕物書籍・雑誌の出版と販売で知られる香港の出版社兼書店、銅鑼湾書店のオーナーで、中国当局に拘束中の桂民海氏がこのほど、言論の自由を促すために創設された「アンナ・ポリトコフスカヤ賞」を、スウェーデンの団体から贈られた。米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えた。

 中国外交部の陸慷報道局長は20日、定例の記者会見で桂氏の受賞について質問されたが「興味がない。この賞について知らない」と答えた。

 桂氏は2015年に失跡した。その後中国当局が、銅鑼湾書店関係者の他の4人とともに政府の調べを受けていることを明らかにした。これまでに4人は香港に戻ったが、桂氏の拘束は続いている。

 桂氏の娘は「受賞により父の現状が注目され、それにより父の待遇が良くなることを望みます」と話している。

 同賞は、2006年にモスクワで殺害されたロシアの女性ジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤ氏を記念して設けられた。

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