中国ミャンマー油送管運用開始、マラッカ依存軽減

 中国とミャンマーは10日、2年間放置されてきた両国間の石油パイプラインの運用を始めることで合意した。今後、中東産の原油をマラッカ海峡を経由せず、中国に輸送することが可能となる。英BBC放送中国語版が伝えた。

 ミャャンマーのティン・チョー大統領が中国を初訪問し、10日、北京の人民大会堂で中国の習近平国家主席と会談。これに合わせ両国がパイプラインの運用開始で合意した。

 パイプラインは全長770キロ。ミャンマー西部のマデイ島が起点となる。10日夜、早速、タンカーから同港に原油14万トンが陸揚げされた。

 パイプラインは中国石油天然気集団公(ペトロチャイナ)がミャンマー石油ガス公社と合弁で建設した。

 中国は、米中関係が悪化した場合、米海軍にエネルギー供給を遮断される恐れがあるとみて、原油輸送でマラッカ海峡に依存することを懸念してきた。 天然ガスパイプラインは2013年に運用を始めた。しかし、石油パイプラインは中国とミャンマーの関係冷却化で15年1月の試験運用後、放置されてきた。

 ただミャンマー国内で中国との石油パイプラインに対し、沿線住民への人権抑圧や汚職の原因になるとして反発が起きている。

(参考)http://www.bbc.com/zhongwen/simp/chinese-news-39559135

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