台湾法務部調査局はこのほど、中国本土のスパイ容疑で台湾国立政治大学企業管理研究所の卒業生、周泓旭容疑者(29)を拘束した。英BBC放送中国語版が伝えた。
同局によると、周容疑者は台湾外交部の職員から機密資料を入手した疑い。
中国の対台湾政策を管轄する国務院台湾事務弁公室(国台弁)の馬暁光報道官は「この事件は、台湾独立派勢力が、中国情報機関が台湾に浸透していると騒ぎ始めた矢先に起きた」など語り、台湾当局によるでっち上げであるのと見方を示した。
周容疑者は遼寧省本溪市出身。台湾の淡江大学、政治大学を経て、同研究所に在籍した。
台湾の当局は、周容疑者が学生の身分を隠れみのに、台湾でスパイ組織の育成を行うとともに、複数の政府機関、学校から機密の入手を図ったとみている。
台湾当局によると、周容疑者は、在学中に知り合った台湾外交部職員を日本観光に招待。日本で外交機密文書を渡させようとした。さらに、チャットアプリ「微信」を通じ、この外交官ら公務上の情報を得ようとした。
香港星島日報によると、中国本土のスパイ約5000人が台湾の政府機関などに浸透しているとの報道もある。