韓国ロッテ・グループが、地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル」(THAAD)配備用地を韓国軍に提供すると決めたことで、中国で民間でもボイコットの動きが広がっている。香港星島日報などが伝えた。
河南省の民営の菓子製造会社「衛龍食品」が、スーパー「ロッテマート」との取り引き打ち切り、中国内の各店舗から商品を撤去した。同社の行動に対し、ネット上では賞賛の声が相次ぎ書き込まれている。
江蘇省南通市のロッテマート店舗前では、市民が「ロッテは中国から出て行け」などと書かれた横断幕を持ち抗議デモを行った。現場では交通渋滞が起きたため、警察が公式ミニブログを通じ、冷静な行動を呼びかけた。
また、安徽省蕪湖市の当局が2月28日、ロッテマートの店舗を立入検査し、無許可の無線電波発射装置30個を発見。装置を没収するとともに、罰金2万元(約33万円)の支払いを命じた。北京のロッテスーパーも先月末、無許可の広告を掲示したとして、当局から4万4000元(約73万円)の罰金を科された。いずれもTHAAD配備を巡る、当局による嫌がらせの可能性がある。
(参考)香港星島日報