中国当局はこのほど、世界的に知名度が高かった楼継偉財政相の更迭と、比較的無名の財政部幹部、肖捷氏の就任を発表した。突然の交代に、習近平国家主席と李克強首相の権力を巡る争いが背景にあるのと見方も出ている。英BBC放送中国語版が伝えた。
中国政府は、製造業、輸出、債務による投資への依存から内需主導の経済成長への転換を図っているが、順調には進んでいない。
2016年1~9月の経済成長率は6.7%で25年ぶりの低レベルで、当面は、製造業など旧来の経済の柱に頼らざるを得ない状況だ。
楼前財政相は、中国政府で最も直言を恐れない、改革派の人士として知られた。中国経済の今後に対し不確実性が増す中、楼前財政相の突然の更迭が悪影響を与えるとして懸念する声も出ている。
香港を拠点とする市場研究機関、シルクロード・リサーチのモットワニ氏は「楼継偉氏の辞職で、経済の不確実性が増した。中国という世界でも透明性に欠ける経済にとって、何も良いことはない。楼継偉氏は世界の投資界で最も知られた人物であり、尊敬されていた。彼の辞職は損失だ」と話している。
新任の肖捷氏は、財政部の財政、税務畑で29年間勤務してきた。IHSグローバル・インサイトのジャクソン研究員は「中国は2018年、全国規模で不動産税制を導入する方針だ。肖捷氏の税務畑での経験が役に立つ」と述べた。
(参考)http://www.bbc.com/zhongwen/simp/china/2016/11/161107_china_lou_jiwei_sacked