台湾の葉俊栄内相は16日、南シナ海の太平島を視察した。オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所は7月、南シナ海の領有権を巡り、中国の主張を一蹴する判決を出したが、台湾が実効する太平島についても、排他的経済水域(EEZ)を設けられる「島」はなく「岩」と認定した。台湾の領有権をアピールする動きとみらえる。台湾中央社などが伝えた。
葉内相は「太平島は、海洋気象の変化や海面上昇などの研究にふさわしい。今回の上陸は、どの国にも通告の必要がないことだ」と述べた。また、今回の上陸が、蔡英文総統による視察の準備のためとの見方は否定した。 香港星島日報によると、米国務省の報道官は「個別の事件にコメントしない。各方面には、緊張を高める行為をしないよう呼び掛けたい」と述べた。
蔡英文政権は、事前のシミュレーションで、判決が太平島に言及せず、中国、台湾、フィリピンが領有権を争う黄岩島(スカロボー礁)に触れるだけとみていたため、大きな衝撃を受けた。
ただ、与党・民主進歩党(民進党)と政府は、歴代政権が主張してきた南シナ海全域の領有を示す「U字線」(中国の「九段線」と同じ)に今後は一切触れず、太平島など実効支配する島・岩礁の主権の主張にとどめることを決めたとされる。
(参考)http://www.cna.com.tw/news/firstnews/201608160505-1.aspx