米国のロバート・ワーク国防副長官が30日、南シナ海への中国の防空識別圏設定を認めないと述べたことに対し、中国国防部の楊宇軍報道官は31日、主権国家の権利であり、他国が批評することではないと述べ、反発した。英BBC放送中国語版が伝えた。
米国政府関係者によると、オランダ・ハーグの仲裁裁判所は、中国の領有権主張は違法だとのフィリピンの訴えに対し、今後数週間内に判断を示す見通し。これをきっかけに中国は、2013年に東シナ海で行ったのと同様、南シナ海に防空識別圏を設定する可能性がある。
ワーク国防副長官は前30日「中国による南シナ海への防空識別圏設定を米国は認めない。東シナ海で認めないのと同じだ。中国にも既に伝えた」と述べた。
楊報道官は31日の定例記者会見で「中国が南シナ海に防空識別圏を設定するかどうかの問題については、何度も立場を表明した。防空識別圏の設定は、主権国家の権利だ。この点は、他の国があれこれ批評する必要はない」と述べた。
(参考)http://www.bbc.com/zhongwen/simp/china/2016/03/160331_south_sea_china_air_defense_zone_us