化学品3400トン不法投棄で27人逮捕、市民1人死亡

 河北省公安庁(警察)は4日、同省保定市公安局が、酸性とアルカリ性廃液3400トンを不法投棄した疑いで、同省石家庄、廊坊、北京などの各市で活動していた2つの犯罪グループに属する27人を逮捕した。また、不法投棄に関連し1人が死亡した。法制日報が伝えた。

 同庁によると、2015年5月、保定市内の食堂経営者が調理場内で仕事中、正体不明の気体を吸って倒れ、翌日死亡する事件が発生。保定市の警察などが調べたところ、食堂に隣接する駐車場内の下水槽内で有毒な硫化水素が発生、下水管を経由して食堂の調理場内に流れ込み、経営者が吸ったとみられることが分かった。

 下水槽は、廃液を下水道に流すために犯罪グループが設置したもの。事件前、企業から引き取ったアルカリ性と酸性の廃液を相次いで下水槽に流し込んだため、化学反応で硫化水素が発生したらしい。

 下水道がつまっていたことも硫化水素が発生した原因。また、食堂調理場の排水口には、臭気や有毒ガスの逆流防止装置が付いていなかった。

 同庁によると、犯行グループは、2014年ごろから、河北省や北京市の企業約20社から金をもらって廃液を引き取り、下水槽や保定市内の河川敷などに不法投棄していた。

(参考)http://news.eastday.com/eastday/13news/auto/news/china/20160304/u7ai5366346.html

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