台湾の警察は27日午後10時半ごろ、雲林県口湖郷で、誘拐されていた香港の石油会社、東方明珠石油の黄煜坤主席(68歳)を38日ぶりに救出した。警察は同日午前、容疑者14人を逮捕した。聯合報などが伝えた。
警察によると、黄主席は衰弱しており、救出とともに病院に運ばれた。
黄主席は、20日昼、台湾北部、新北市の自宅近くで3人組の男に連れ去られた後、雲林県口湖郷の空き家で監禁された。10月20日、犯人グループは、黄主席を虐待する内容のビデオを同社に送り、身代金7000万香港ドル(約11億円)を要求した。台湾の警察は誘拐後まもなく専従捜査班を組織し、黄主席の行方を探していた。
黄主席は、詐欺とマネーロンダリング(資金洗浄)の疑いで昨年、香港当局の調べを受け、保釈中だった。今年初め、腰のけがの治療のためとして、新店地区の住宅街で今年初めから妻と暮らしていた。