江蘇省の小学校に有毒運動場、児童に健康被害、舗装材料に粗悪品

中国中央ラジオ局によると、江蘇省蘇州、無錫、南京、常州などの各市の小学校で最近、児童が集団で鼻血、めまい、発疹などの症状を訴える事態が相次いで起きた。保護者は、運動場のトラックの樹脂舗装から漂う異臭と関係があるとみている。

専門家も、樹脂舗装に粗悪品が使われ、トルエン、ジメチルベンゼン、鉛などの有毒物が含まれている恐れがあると指摘している。

蘇州市で9月、開校直後の元和小学校で、児童が次々と鼻血を出したり、めまいを訴える事件が発生。学校が調べたところ、トラックの舗装の施工業者が、他業者の環境検査報告書を提出していたことが発覚し、学校が舗装を撤去した。

その後、無錫、南京、常州の学校でも、トラックの舗装に対する疑惑が広がった。保護者が学校に第3者機関による調査を求めているが、中国では屋外トラックの舗装に関する環境検査基準がなく、着手できていない。

1990年代からトラックの舗装を手掛ける老舗業者によると、最近、人件費が高騰する一方、舗装工事の施工単価が下がっており、業者の中には利益確保のため、舗装に安価な有毒材料を使う例が増えている。

南京林業大学理学院の専門家によると、トラックを一周して異臭がすれば、利益追求などのため、有毒物が混入していると見て間違いない。

有毒物のうち、トルエン、ジメチルベンゼンは皮膚のかゆみやめまいを起こすが、施工後1週間で揮発してなくなる。鉛塩は、舗装の凝固に使われるが、汚染は半永久的で、体内に蓄積する恐れもある。弾力を増すため使われる、フタル酸エステル類の可塑剤は危険が最も大きく、不妊の原因になるという。

(参考)http://news.hexun.com/2015-10-13/179792157_1.html

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