覚せい剤密輸のカナダ男に死刑 ファーウェイ幹部拘束の報復か

2019年1月15日法 遼寧省大連市中級法院(裁判所)は14日、違法薬物を密輸した罪に問われたカナダ人男、ロバート・シェレンバーグ被告(36)の差し戻し審判決で死刑を言い渡した。被告の一審判決は禁固15年で、海外ではカナダ当局による華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟副会長の逮捕に対する報復との見方も出ている。米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)が同日伝えた。(写真はVOAのキャプチャー)

 起訴状によると同被告は、2014年11月、中国人共犯者とともに、アイスと通称される覚せい剤約222キロをタイヤに詰め、大連からオーストラリアに運ぼうとした。

 同被告は、友人を介して知り合った中国人共犯者に騙され、国際的な違法薬物販売グループの犯罪に巻き込まれたと主張していた。しかし判決は、同被告を主犯と認めた。

 大連市中級法院は18年、シェレンバーグ被告に禁固15年と国外退去などの判決を言い渡した。孟副会長の逮捕後に行われた18年12月末、大連市高等法院は上訴審で、量刑が不当に軽いとする検察側の主要を取り入れ、1審に差し戻していた。

 米公共放送ボイス・オブ・アメリカによると、海外では、近く米国に引き渡される予定の孟副会長と同被告の判決が関連しており、背後には中国側の政治的、外交的な思惑があるとの見方が広がっている。

 中国外務省の陸慷報道局長は、定例記者会見が「中国が法律問題を政治利用するなどと、軽率に考えるべきではない」と述べ、反発した。

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