習氏が「共産党の指導」強調 経済改革に言及なし 米中関係さらに緊張の恐れ

 習近平国家主席(党総書記)は18日、中国共産党が開いた改革開放40年を祝う記念式典で演説し、党が一切を指導する態勢の必要性を強調した。米国などが注目していた、市場経済化の徹底など改革への言及はなく、ブルームバーグは習主席の強硬な発言内容は、米中関係が今後さら緊張することを暗示すると報じた。米公共放送ボイス・オブ・アメリカ中国語版が20日伝えた。

 専門家によると、演説の内容は、習主席が就任以来、繰り返し語ってきた「党の絶対的な指導的地位」の必要性を改めて強調したもの。今回の演説は、国民の団結力を高めることが狙いだったとみられる。

 米経済情報テレビ局のCNBCなど海外メディアは、習主席が今回の演説で経済構造改革に触れ、米中貿易戦争の終結を示唆する可能性があるとして、今回の演説内容に注目していた。
 
 英オックスフォード大中国センターのジョージ・マグナス研究員は「習主席が今回の演説で、新たな経済改革の方向を打ち出すのではとの期待があった。しかし、結果は人を失望させる内容だった」と話している。
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