香港資本のモニター工場で1万人抗議 8千人整理で紛糾 アップルから受注激減 広東

 2018年11月16日工16日付香港紙・蘋果日報(電子版)によると、広東省恵州市の香港系光学機器メーカーの工場前で9日から、8000人の整理に反発し従業員の抗議デモが行われている。デモ参加者は一時、従業員と家族ら約1万人に膨らんだ。(写真は香港紙・明報のキャプチャー)

 メーカーは、スマートフォン用モニターで世界最大級の香港資本の伯恩光学(広東省深セン市)。米中貿易戦争と、米アップルがiPhone(アイフォーン)向けの発注を大幅に減らしたため人員整理に踏み切り、派遣会社に労働者の引き上げを求めた。 従業員は9日から工場を取り囲み、補償金の支払いを求めた。いずれも派遣労働者という。一部は、10月の賃金が未払いだと主張している。警察が機動隊を派遣して警戒に当たった。

 アップルから受託生産している金型メーカーの偉創力塑膠科技(深セン市)も、受注減少を理由に、従業員に対し今月12日から来年2月1日までの「休暇」を命じた。従業員は事実上の人員整理と受け止めているという。

 EMS(エレクトロニクス機器の受託製造サービス)世界最大手、台湾・鴻海精密工業傘下の富士康科技集団(フォックスコン、深セン市)でも、アップルからの受注が減少した。

 香港貿易発展局のエコノミストは「伯恩光学は、米国の制裁関税リストに含まれず、米中貿易戦争と直接の関係はない」と指摘。しかし、世界的なスマートフォンの販売低迷と、中国国産スマホの人気上昇がiPhoneの売れ行きに影響し、受注減少につながったとの見方を示した。

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