安倍首相が就任来初の公式訪中 安保より経済協力主題

 2018年10月26日安安倍晋三首相が25日、就任から6年間で初めて中国を公式訪問した。米公共放送ボイス・オブ・アメリカは同日、3日の中国滞在中、経済協力が主要な議題となると報じた。東シナ海や朝鮮半島など安全保障問題の進展も注目されるが、両国が各自の主張を述べ合うにとどまる可能性が高そうだ。(写真は、VOAのキャプチャー)

 安倍首相は25日、李克強首相と会談。日中平和友好条約締結40周年のレセプションに参加した。きょう26日には、習近平国家主席と会談する予定で、2011年以来初めての日中首脳会談となる。 専門家らは、安倍首相の3日間の訪中は、習主席の日本訪問への土台造りになるとみている。

 中国外交部の華春瑩報道官は「安倍首相の訪中の成功と、積極的な成果を期待したい」と述べて、首相訪中を歓迎した。

 沖縄県尖閣諸島がある東シナ海と北朝鮮の核・ミサイル開発は、安全保障問題で日中の最大関心事。米シンクタンク、イースト・ウエスト・センターのジョナサン・バークシャー・ミラー研究員は「安倍首相と習主席の会談で、各自がそれぞれの意見を表明するだけだろう」と述べた。日本戦略研究フォーラムのグラント・ニューシャム研究員も、東シナ海の問題の解決に向けた動きはなく、北朝鮮問題でも一般的な声明が出るだけとみている。

 ニューシャム氏は「中国が日本に対し敵対的な態度を変えることはない。日本は、中国がアジアを主導する際の障害だからだ」と話している。
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