香港メディア東網によると、ドイツ政府はこのほど、安全保障上の配慮から、中国企業による独精密機械メーカー「ライフェルト・メタル・スピニング」の買収をより拒否したと述べた。
中国企業は、金属材料や化学原料を手がける煙台市台海集団(山東省煙台市)。ライフェルト・メタル・スピニングの製品は、宇宙や原子力発電所関連の部品製造に使えるため、ドイツ政府の懸念を招いた。
ライフェルト・メタル・スピニングの最大株主は、メディアに対し「安全保障上の政治的懸念は合理的でない」と語り、ドイツ政府の決定に不満を示した。
米公共放送ボイス・オブ・アメリカ中国語版によると、ドイツ政府は先ごろ、独4大送電会社の1つ「50ヘルツ・トランスミッション」に対する中国国有送電会社、国家電網(SGCC)の出資を阻止することを決めた。
国家電網は今年初め、50ヘルツの株式20%を買収する計画を明らかにし、ドイツ政府内で安全保障上の懸念が高まっていた。
ドイツ経済省は、安全保障のためエネルギー関連インフラの保護が必要だとして、ドイツ復興金融公庫(KfW)が50ヘルツ・トランスミッションの株式を20%取得する方針を明らかにした。