中国製の血圧降下剤原料に発がん物質 6年前から使用続く

 2018年7月18日薬欧州薬品管理局(EMA)はこのほど、中国企業が製造した高血圧治療薬(血圧降下剤)の原料に発がん物質が含まれていることを発見、欧米や香港の当局が回収を始めた。EMAによると、原料は6年前から使われていた。香港メディアの東網が伝えた。(写真は東網のキャプチャー)

 EMAによると、中国の製薬会社、浙江華海薬業(浙江省臨海市)が製造した血圧降下剤の原料バルサルタンに、発がんの恐れがある「N-ニトロソジメチルアミン(NDMA)」が含まれていた。同社が12年、生産工程を変えた後、生成された副産物とみられる。NDMAは長期間摂取を続けるとがんを発症する恐れがある。

 EMAの指摘を受けて、香港衛生署はバルサルタンを含む医薬品5種類の回収を始めた。これまでのところ何かの症状が出たとの訴えはないが、現在使用中の患者は医療機関と相談するよう呼び掛けている。

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