中国長江河口沖で香港船籍の貨物船と衝突して炎上した、イランの海運会社所属のパナマ船籍のタンカー「サンチ」は14日午後、東シナ海で爆発し、まもなく沈没した。乗組員32人の生還は絶望とみられる。米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えた。
中国交通運輸部によると、サンチは14日正午ごろ爆発を起こして船首部分が陥没し右に傾いた。火災が再び激しくなり炎は800~1000メートルの高さに達した。同日午後1時45分ごろ、船体全体が煙で覆われた後、姿を消した。中国中央テレビ局は14日午後5時10分、サンチが沈没したと報じた。
中国国家海洋局は、警備船2隻を出して救助活動と監視を続けている。現場周辺海域では海面の油の燃焼が続いている。同局は油の流出の状況を見守り、環境への影響について評価を進めている。