上海海事局の公式ミニブログによると、長江河口沖約160キロの東シナ海で6日午後8時、パナマ船籍のタンカー「サンチ」が貨物船籍のばら積み貨物船「CFクリスタル」と衝突して炎上した。タンカーの乗組員32人が行方不明になっている。9日も火災が続いている。英BBC放送中国語版などが伝えた。
タンカーの乗組員はイラン人30人、バングラデッシュ人2人。貨物船の乗組員は全部中国人でいずれも救出され無事だった。
タンカーはイランの海運会社、ブライト・シッピング所属で全長274メートル。軽質原油コンデンセート13万6000トンを積みイランから韓国に向かっていた。
中国が船舶多数を派遣して救援を行っているほか、韓国の警備艇とヘリコプターが現場に急行。米海軍も航空機を飛ばして救援を支援している。
今回の事故は1991年以来最大の油流出につながる恐れがあり環境への影響が懸念される。コンデンセートは毒性が強く原油より爆発しやすい。無色透明のため漏出しても識別が難しいという。