香港の経済紙、信報の陳景祥元編集長は8日、別の香港紙、明報で、ウクライナ戦争を続けるロシアに対する中国の支援をやめさせるため、米国が現在、ドル決済機関である国際銀行間通信協会(SWIFT)から、中国と香港の金融機関を締め出す制裁案を検討していると述べた。台湾の中央通信社が伝えた。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルも、中国の金融機関に対する制裁の可能性を報道。陳元編集長によれば、米政府は報道内容を否定したが、中国金融機関をSWIFTからの締め出すという最強カードを切る動機がますます強まっているという。
陳元編集長によれば、欧州は、ウクライナ戦争が原因で、エネルギー供給やインフレ、集団安全保障問題で解決の糸口が見えず焦りを強めている。米国も、際限のない軍事支援にストレスを感じ始めた。
一方、中国は戦争の影響が小さく、欧州との関係を徐々に改善。米国の目からみて、中国けん制の政策は予期した効果を挙げていない。
米国が中国との対立を初めて8年近いが、貿易でもハイテクでも中国に対し優位に立てていない。米国は最近、ロシアへの支援や生産過剰問題などを取り上げ始めた。さらに金融など別の「戦場」を開く必要があるという。
◇出典
https://www.cna.com.tw/news/acn/202405080150.aspx